4月11日、明治安田生命J2リーグは第7節が開催され、水戸ホーリーホックはFC琉球とケーズデンキスタジアム水戸で対戦。前半から相手ゴールに迫るも得点を奪うことができず、後半に清水慎太郎と清武功暉に決められて敗北。前節の東京V戦に続き2連敗となった。

上写真=水戸のサイドバックを務める柳澤亘(写真◎J.LEAGUE)

■2021年4月11日 J2リーグ第7節(@Ksスタ/観衆2,401人)
水戸 0-2 琉球
得点:(琉)清水慎太郎、清武功暉

攻撃に厚みを持たせるサイドバック

 自慢の攻撃力が鳴りを潜めた。前節までは毎試合ゴールを重ねていた水戸だが、今節は琉球を相手にホームで不発。試合の立ち上がりから積極的に敵陣に攻め込み、琉球の14本を上回る15本のシュートを放ったが、相手GKの好守に阻まれる場面もあり、完封負けを喫した。

「今日も何度かクロスまで行ったりしていました。それは練習からできていたことだし、自信を持っていたけれど、最後の精度のところで、今日は特にポジションが合わなかったり、細かいところがちょっとずれていたりしました」

 右サイドバックとして水戸の攻撃に厚みを持たせている柳澤亘は、そのように無得点の要因を振り返る。後半の途中からは左サイドにも回り、果敢な攻撃参加でチャンスをうかがったが、最後の局面で相手に攻撃をはね返された。

「前半はクロスを上げられるシーンのときに、相手(守備陣)が4人くらいいるのに対して、こちらは2人くらいしか(ゴール前に)入っていなかったので、ハーフタイムでフォワード中心にどこに(ボールを)欲しいか、聞いていました。マイナスとか、低いボールを入れたほうが(スペースが)空いているということだったので、後半はそこを狙っていたんですけれど、なかなかシュートまでいけませんでした」

 柳澤を中心としたサイド攻撃は、水戸の特長の一つでもある。特に「お互いに考えていることは把握できている。そんなにコミュニケーションを多くとらなくても感じ合える存在」と柳澤が話す右ウイングの松崎快とは、これまでも幾度となく“阿吽の呼吸”を見せてきた。しかし、この日は好調な琉球にその連係も封じられた。49分にはこぼれ球が柳澤の前に転がってきたものの、左足のシュートは枠を外れた。

「チームとして前半は勢いをもってやっていく中で、(ゴールを)決めきれなかった。後半、もう1度立て直そうという気持ちになったけれど、悪い方に流れてしまいました」

 試合後は反省しきりの様子だったが、悔しさは今後への糧となるはずだ。2連敗から立て直し、次は連勝へとつなげていくために。サイドを駆け抜ける22番の背中が、これからも水戸の攻撃力を支えていく。

取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE