上写真＝細かい駆け引きをした先にボールが届けば1点。大槻周平のゴールへのイメージだ（写真提供◎ジェフユナイテッド千葉）
「ボールが出てくれば決める自信もありますから」
モンテディオ山形から戦いの場を移してきた大槻周平にとっては、開幕戦は消化不良。ヴァンフォーレ甲府を迎えたホームゲームは1-1のドローに終わり、常に得点に関わるストライカーとしての強い意欲からすれば、それが実を結ばなかった「千葉デビュー」に反省が連なる。
「特に前半に関してはみんなが緊張したのかは分からないけれど硬い印象で、自分たちがやりたいサッカーを見せられませんでした。後半は何回かいいシーンはあったけれど、シュートまで持っていけませんでした。もっと怖いところに入っていったりシュートで終わることが大事だと思いました」
「後ろからしっかり前進していくことは練習からやっていました。センターバックやサイドバックが持ったときにいい位置に立つことで相手の出方を見て、食いついてきたら裏へ、食いつかないのなら立っている場所へ、と動かすことをやってきたけれど、出せませんでした」
「サイドに入ったときにクロスだけで終わるのではなく、関わっていくことが大事です。フォワードはクロスだけ待つのではなくてくさびを受けにいったり助けにいく動きを出していかないと、攻撃のバリエーションが少なくなります。次の試合でやっていきたい」
攻撃のバリエーション、がキーワードになりそうだ。コンビネーション構築の道中にあって、細かいところを詰めていく必要がある。
「僕自身も動きを止めるのではなく続けることで、要求してコンビが上がっていくと思います。練習の中から、このタイミングで出してほしいという考えはコミュニケーションを取りながら出しているつもりです。もっと大胆に中盤からパスを出してもらえれば得点シーンも増えていきます」
甲府戦では長めでラフなボールも多くなって、相手とのイーブンな競り合いが増えた。
「そんなに身長が高いわけではないので、しっかりつないでもらったほうが受けやすいし、相手をはがしやすいんです。思い切り蹴られて1対1で競っていくのは相手が身長の高いセンターバックを揃えていれば難しい。つないでくれたほうが駆け引きもしやすいですし、チームとして今年取り組んでいる部分でもあります。そういうったところは自分の強みでもありますし、ボールが出てくれば決める自信もありますから」
反省はすぐに次の愛媛FC戦に生かしたい。
「裏に抜けることや足元に収めることは続けてやっていきたいし、なおかつ得点を取るのは変わりません。前線から守備をするのもそう。継続してやることが大事です」
「愛媛はコンパクトにしているイメージで、前線から守備してくると思っています。それを裏返すことができれば、チャンスになります」
そうすれば、大槻に移籍初ゴールが生まれるはずだ。