レノファ山口FCのMF石川啓人が、3月4日の練習後にオンライン取材に応じた。昨季、期限付き移籍先で左サイドバックとして活躍。新天地でも開幕から同じポジションでフル出場し、さらなる活躍を誓っている。

上写真=3月4日の練習後にオンライン取材で報道陣の質問に答えた石川(写真◎スクリーンショット)

昨季、熊本でコンバート

 山口は2月28日の明治安田生命J2リーグ開幕戦で、松本山雅FCとホームで対戦して0-0の引き分け。左サイドバックでフル出場した石川は「勝ち切りたかった」と初陣を振り返り、収穫や課題について、周囲と「自分たちのリズムで(ボールを)動かしたり、やりたいことができてきていると思う。でも、ちょっとしたミスがあったので、修正しながら、どんどん良くしていこうと話している」と明かした。
 
 サガン鳥栖から完全移籍で加入し、初めてプレーするホームの維新みらいふスタジアムに4862人の観客が集まった一戦に際して「多くのサポーターがいて、本当に勝ちたいという思いでピッチに入った」という。勝利をつかむことはできなかったが、「試合後にあいさつに回ったとき、みんなが良い顔をしていたのでうれしかった」と喜び、「次のホームでは勝ちたい」と気持ちを新たにしている。

 鳥栖U-18から2016年にトップチームに昇格し、プロ5年目の昨季、ロアッソ熊本に期限付き移籍。大木武監督によってアタッカーから左サイドバックにコンバートされ、J3リーグ全34試合に出場したことがターニングポイントになった。

 不慣れなポジションでの挑戦を「最初はどうやってゲームをコントロールするのか分からなかった」と語る。それでも「やっていくうちに、うまくやれればサイドバックが一番ゲームをコントロールできる、試合に勝てると思った」と手応えをつかみ、「試合を決めるようなアシストもできていた」という活躍が、山口への完全移籍につながった。

 松本戦では、右サイドでこぼれ球を拾ってエリア内に侵入し、中央に何人か味方がいる状況でシュートを選択したが、大きく外したシーンがあった。「開幕戦だったので、点を取りたい気持ちがあった。もっと冷静に中を見ていれば簡単に点を取れていたと、試合後に映像を見て思った」と反省点を口にしている。

 それでも「もともと前の(ポジションの)選手だったので、点を取りたいし、アシストしたい」と意欲十分。3月6日の第2節、FC琉球とのアウェーゲームに向けて「自分たちのやりたいことをやりつつ、ゴールを奪って無失点で勝ちたい」と力強く語った。