新しい京都サンガF.C.が間もなくお目見えする。2月28日の開幕戦で、アウェーでSC相模原と対戦するのだ。キャプテンの大役を任された松田天馬は、もう一つ「BB」なるタスクを背負って走りまくるつもりだ。

上写真=松田天馬は昇格には「チームが一つになることが大事」。キャプテンとしてまとめていく(写真提供◎京都サンガF.C.)

「走行距離やスプリント回数は常に更新したい」

 松田天馬が京都サンガF.C.に移籍して最初のゲームは、2月28日のSC相模原戦だ。イメージをふくらませている。

 相手は昇格組で、ホームゲーム。初めてのJ2参戦に意気揚々と臨むだろう。だが、こちらもチョウ・キジェ監督が就任して最初のゲーム。負けるわけにはいかない。

「球際と出足の早さ、ボックス・トゥ・ボックスの回数や戻りの速さは負けたくないです」

 ボックス・トゥ・ボックスとは、相手のペナルティーエリアから自分たちのペナルティーエリアまでを何度も往復し、攻撃にも守備にもかかわることを言う。チョウ・キジェ監督はこのタスクを、そのイニシャルから「BB」と呼んでいるという。

「BBと言えば自然に走る量の多い選手だと思ってもらえれば。現代サッカーでは、マンチェスター・シティもバイエルン・ミュンヘンもそうですが、インテンシティの高い動きが中盤に求められています。それを、若い選手や京都の人々に対して背中で、そして顔で見せてほしいと思います」

 そんな期待が松田にかかる。もちろん、応えるつもりだ。

「目標はまずは優勝と、個人的には得点にも絡みたいですし、走行距離やスプリント回数は常に更新していきたいと思っています。試合の中で一番走ることを目指したい」

 ピッチに立つ選手の中でナンバーワンになる。その積み重ねで最後に高みにたどり着く。

「やって来たことをやるだけですし、一つだけ言うと、味方同士の距離感を大事にすることができたら、僕たちのサッカーができると思います」

 調子のバロメーターは、松田が仲間と離れすぎていないかになるようだ。

 京都のキャプテンとしても初の試合になる。

「責任感はありますけど、それに乗っかりすぎて自分が崩れると元も子もないので、自分らしくプレーで引っ張っていきたいと思います。悪いときには発言していって、自分も変わっていかないと。チャレンジ中です」

 BBとして。キャプテンとして。充実のシーズンが、いよいよ幕を開ける。