アルビレックス新潟は高知キャンプの真っ最中。2月6日にはJ3のカマタマーレ讃岐と練習試合を行い、45分3本でいずれも1-0の勝利となった。アルベルト監督はオンライン取材でこのゲームを総括。いい方向に進んでいることを明かした。

上写真=アルベルト監督は就任2年目。1年目の積み上げを生かすことができる今年は、チームづくりは順調だという(写真◎スクリーンショット)

「攻撃にしろ守備にしろ、相手陣地でプレーする」

 カマタマーレ讃岐との45分×3本のテストマッチを終えて、アルビレックス新潟のアルベルト監督は「チームが成熟し始めている」と総括した。2部練習が続く中での対外試合だから、疲労による体の重さを差し引いて考えながら、すべて1-0の勝利で終えた結果とその内容についてはポジティブにとらえている。

「2チーム編成で練習試合に臨みました。引き続き疲労が溜まっている状態でのトレーニングマッチでした。1本目の最初の20分から25分ぐらいまではいい形で支配できていました。試合は支配し続けましたが、疲労が溜まっていて最後のところのキレや判断、質のところは高くなかったと思います」

「昨シーズンのプレシーズンと比較すると、ポジティブな形で明確な差があります。去年であれば支配できていないときに慌ててしまって、前に急ぎすぎるというプレーが出てきてしまっていました。今年はそのような状況でも落ち着いて試合をコントロールしようとする意識がチーム全体にあるのは、昨年とは明確に違ういい部分です」

「印象としてはチームが成熟し始めているということです。ただ、当然ながら、フィジカルコンディションはいい状態にないのは確かです。いずれにせよ、相手よりも我々が上なんだということをピッチの中では証明することができたと思います」

 攻撃については、テーマに掲げている幅と奥行きについて、そして守りを固める相手の崩し方について言及した。

「サイドチェンジはうまくできていましたが、幅以上に奥行きのあるプレーに改善点が見受けられました。ボールをいい形で右に左にと動かして、中央でも動かせていましたが、背後を取るプレーはなかなかできていませんでした」

「(讃岐は)コンパクトに守備をするチームで、とてもうまかったです。彼らのようないい形でブロックをコンパクトにして守備をするチームを打開するには、狭いスペースでのスピードのあるプレーが求められてきます。そのためには体のキレが必要なので、いまは疲労が溜まっていて狭いスペースでいい攻撃ができているかというとそうではありませんが、心配はしていません」

「いずれにしてもチームはいい方向に進んでいますし、成熟した部分が見受けられるのはいいニュースだと思います」

 守備についても、さらなる微調整が必要であることを明かしている。

「今日の試合を振り返ると、1本目の最初の20分から25分は前線からのハイプレスはうまく機能していました。我々はブロックを下げてプレーするチームではありません。ブロックを下げて守備をせざるを得ない時間は当然ありますが、それは求めているものではありません」

「守備の狙いとしては、1本目のように前線からプレスを掛けて高い位置からボールを奪うことです。攻撃にしろ守備にしろ、相手陣地でプレーすることを目指しています」

「1本目は(ロメロ・)フランクのミスからボールを失ってチャンス作られてしまいましたが、それ以外は相手にチャンスを作らせることはありませんでした。プレスのところはうまく機能し始めていますが、細かい部分で改善点はあります。もっともっと磨きをかけていきたいと思います」

練習試合結果

2021年2月6日(土)13:00〜 45分×3本
高知県立春野総合運動公園陸上競技場

アルビレックス新潟 3
カマタマーレ讃岐 0

1本目:1-0 得点者=ロメロ・フランク(6分)
2本目:1-0 得点者=鈴木孝司(6分)
3本目:1-0 得点者=丸山嵩大(2分、アルビレックス新潟U-18)