レノファ山口FCが1月23日に新加入選手会見を行ない、渡邉晋監督や各選手が意気込みを語った。今季のスローガンが発表されたほか、渡邉監督はファン・サポーターに、コロナ禍でも熱い思いを届けてほしいと呼びかけている。

上写真=写真撮影に臨む渡邉監督と新加入選手(写真◎レノファ山口F.C)

『獺祭』の書道家が書いた『決起』

 山陽小野田市の、おのだサンパークで行なわれた新加入選手発表会見の冒頭で、渡邉監督は「2年かけてJ1昇格をつかみ取るという、大きな目標を掲げてスタートしました」とあいさつ。「選手の中には『ナベさん、2年と言わず、1年で行きましょう』と言ってくれる心強い、頼もしい選手たちもいます」と明かし、「新たに入ってくれる選手と、既存の選手を合わせて、非常に中身の濃いトレーニングを積んでいます。皆さんと一緒に、本気になって2年でのJ1昇格をつかみ取りたい」と語った。
 
 選手たちも意気込みを口にした。ヴィッセル神戸から完全移籍で加入したDF渡部博文は「僕の役割はゴール前で体を張って、無失点の試合を続けること。それを皆さんの前で体現して、素晴らしい試合をして、J1昇格のために全力で戦います」ときっぱり。横浜FCから完全移籍で加入したMF佐藤謙介は「プロ11年目で初めての移籍ということで、不安な部分もあるんですけど、攻守においてのゲームコントロールには自信を持っています。皆さんの気持ちを動かせるようなサッカーをしていきたい」と語り、福岡大から新加入のFW梅木翼は「昨季は特別指定選手として試合に出させていただきましたが、結果でチームに貢献できなかった。今季は結果を求めて、チームに貢献できるように頑張りたい」と力強くコメントした。
 
 今季のスローガンは『決起』と発表された。幕末の長州藩士、高杉晋作が奇兵隊を立ち上げたときの言葉に由来するもので、渡邉監督は最下位に終わった昨季を踏まえて「悔しい思いをしたなかでも、我々は強い覚悟を持って立ち上がらなければいけない」と語っている。決起の文字は山口県の蔵元、旭酒造が発売している日本酒の人気銘柄『獺祭(だっさい)』のラベルと同じ、書家の山本一遊氏が書いたという。

 新型コロナウイルスの影響で、今季もファン・サポーターは声を出しての応援ができない可能性がある。報道陣から観客への思いを質問された渡邉監督は「サポーターの皆さん、念を送ってください! 声は出せなくても、皆さんの思いは必ず伝わるので」とコメント。さらに「我々のシュートには皆さんの思いを乗せてほしいですし、我々の守っているゴールマウスには、皆さんの思いでカギをかけてほしい。念を送り続けてほしいです」と続け、シーズンを通しての熱いサポートを訴えた。