12月6日、明治安田生命J2リーグは第39節が開催され、水戸ホーリーホックは徳島ヴォルティスとケーズデンキスタジアム水戸で対戦。相手は勝利すればJ1昇格が決まる状況だったが、ホームで昇格決定を阻止した。平塚悠知がFKで決勝点を挙げ、完封勝利を収めた。

水戸はンドカ・ボニフェイスを中心に徳島の攻撃を完封(写真◎J.LEAGUE)

■2020年12月6日 J2リーグ第39節(@Ksスタ:観衆3,325人)
水戸 1-0 徳島
得点:(水)平塚悠知

・水戸メンバー◎GK牲川歩見、DF前嶋洋太、住吉ジェラニレショーン、ンドカ・ボニフェイス、外山凌、MF奥田晃也(73分:細川淳矢)、平塚悠知、平野佑一、山田康太(73分:松崎快)(89分:河野諒祐)、FW深堀隼平(67分:森勇人)、中山仁斗(89分:アレフ・ピットブル)

・徳島メンバー◎GK上福元直人、DF岸本武流(85分:藤田征也)、内田航平、福岡将太(46分:石井秀典)、田向泰輝、MF小西雄大、岩尾憲、浜下瑛(73分:鈴木徳真)、渡井理己(46分:佐藤晃大)、西谷和希、FW垣田裕暉(73分:河田篤秀)

「我々のホームで昇格させるわけにはいかない」

 徳島はこの試合に勝利すればJ1昇格が決まる状況だったが、水戸がホームで意地を見せた。立ち上がりから徳島に攻め込まれ、前半5分には右サイドの岸本武流に中央でシュートを打たれる。ポストに救われ、はね返ったボールを垣田裕暉に狙われるが、このシュートも枠を外れた。7分には岸本、渡井理己、西谷和希、垣田とパスをつながれ、最後は浜下瑛にシュートまで持ち込まれるも、この場面もゴールを外れ、失点を免れる。

 すると水戸が試合のペースを徐々に握り、猛攻を仕掛ける。前半19分には奥田晃也、深堀隼平とパスが渡って山田康太がシュートを狙うも、ボールは枠の外へ。29分にも中山仁斗のパスから山田が抜け出し、GK上福元直人と1対1になったが、この場面もゴールをとらえることはできなかった。さらに39分には中山から深堀へ、42分には前嶋から中山へラストパスが通るが、いずれの場面もボールを枠に飛ばせず、スコアレスで試合を折り返す。

 後半に入り、先制したのは水戸だった。後半17分、ゴール前でFKのチャンスを得ると、平塚悠知が左足でゴールネットを揺らした。その後は河田篤秀を投入して同点を狙う徳島の攻勢に遭い、24分にはPKのピンチを迎える。それでも、垣田のキックを水戸のGK牲川歩見がストップ。そして最後まで耐えしのいで完封勝ちを収め、徳島のJ1昇格決定を阻止した。

 水戸は今季、首位の徳島を相手にシーズンダブル(2勝)を達成。「我々のホームで(徳島に)昇格させるわけにはいかない。そんな思いや、強い覚悟が執念となって、ゴールにカギをかけたと思います。全員の力で勝ったゲームでした」と、秋葉忠宏監督は徳島戦勝利を喜んだ。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE