11月15日、明治安田生命J2リーグは第34節が開催され、水戸ホーリーホックは京都サンガF.C.とケーズデンキスタジアム水戸で対戦。前半12分に仙頭啓矢に先制ゴールを奪われるも、後半3分と13分に深堀隼平が得点。ホームで見事な逆転勝利を収めた。

上写真=2得点を挙げた水戸の深堀隼平(写真◎MITO HOLLYHOCK)

■2020年11月15日 J2リーグ第34節(@Ksスタ:観衆2,678人)
水戸 2-1 京都
得点:(水)深堀隼平2
   (京)仙頭啓矢

サポーターのために「何としても今日は勝ちたい」

 気温17.7度。秋の柔らかな日差しが注ぐケーズデンキスタジアム水戸に2678人の観客が詰めかけた。「1カ月以上、なかなかホームで勝ちがなくて、サポーターの皆さんにも申し訳ない気持ちがあった。デーゲームでたくさんの人が入ってくれていたので、何としても今日は勝ちたいとみんなで話していた」。前回ホームで勝利したのは、9月27日の群馬戦までさかのぼる。多くのサポーターの勝利を届けようと、2試合ぶりにスタメン出場した深堀隼平が奮起した。

 相手に先制点を許した前半は、深堀自身も「個人としてもミスが多かった」とシュートまで持ち込めず反省するが、後半の立ち上がりに訪れたチャンスを逃さなかった。3分、右サイドにポジションを移した奥田晃也から相手ディフェンスラインとGKの間のスペースにグラウンダーのクロスが送られる。

「(右サイドで)晃也くん(奥田)が抜け出すと、動き的に早い段階で分かった。良いところに(クロスを)流してくれたので、体のどこかに当たれば入るなと。『どこかに当たれ』という気持ちで(体を)滑らせて、押し込むことができました」

 スライディングしながら伸ばした右足でボールに触れ、ゴールへと転がした。同点ゴールを奪って勢いに乗ると、わずか10分後にも再びネットを揺らす。お膳立てしたのは、またも奥田だった。

「(右サイドで)晃也くんがいつでも蹴れる位置に(ボールを)置いていて、相手がボールウォッチャーになっているのも分かったので、うまく(相手DFの)視界から外れて、外に逃げる動きでマークを外せた。晃也くんとも目が合ったので、そこは2人の関係性でうまく点を取れてよかった」

 一瞬の動きでマークについていた相手DFをかわし、奥田からのパスを受けると左足でゴールに蹴り込んだ。京都を相手に試合をひっくり返し、逆転勝利の立役者となった。

 この日はキャプテンの中山仁斗が警告の累積により出場停止。大黒柱を欠く中での試合にも、「仁斗くん(中山)には仁斗くんの良さがあるけれど、仁斗くんがいないからといって、俺は仁斗くんと同じプレーをするわけではないです。僕には僕の良さがある。だから、まずは自分のやることをやって、フォワードなので結果にこだわってやろうと思っていました」と、力強く話す。

 名古屋から水戸に武者修行中のストライカーは、ゴール数を「5」に伸ばした。9月まではケガもあり、出場数すらままならなかったが、10月18日の新潟戦から8試合連続で出場機会を得ると、得点を重ねた。

「自分の仕事ができたかなと思います」

 殊勲のヒーローは、自身のパフォーマンスに満足げな表情を浮かべる。そして、「次はアウェーですけれど、栃木とのダービーが控えている。サポーターのために必ず全員で勝ちたい」と再び闘志を燃やした。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎MITO HOLLYHOCK