11月8日、明治安田生命J2リーグは第32節が開催され、栃木SCは京都サンガF.C.と栃木県グリーンスタジアムで対戦。前半から堅い守備で相手の攻撃を阻み続けると、後半に明本考浩が右足で決勝ゴールを奪い、勝ち点3を獲得。連続無失点試合数も「4」に伸ばした。

上写真=栃木の佐藤祥と京都の川﨑颯太が空中で競り合う(写真◎J.LEAGUE)

■2020年11月8日 J2リーグ第32節(@栃木グ:観衆2,548人)
栃木 1-0 京都
得点:(栃)明本考浩
   (京)なし

・栃木メンバー◎GK川田修平、DF黒崎隼人、柳育崇、田代雅也、溝渕雄志(75分:瀬川和樹)、MF大島康樹(75分:山本廉)、佐藤祥(84分:岩間雄大)、西谷優希、森俊貴、FW明本考浩(84分:矢野貴章)、エスクデロ競飛王(65分:榊翔太)

・京都メンバー◎GK清水圭介、DF飯田貴敬(90分:野田隆之介)、安藤淳、ヨルディ・バイス、本多勇喜、黒木恭平(75分:荒木大吾)、MF川﨑颯太(79分:福岡慎平)、庄司悦大、曽根田穣(75分:谷内田哲平)、仙頭啓矢、FWピーター・ウタカ

「得点の形は狙い通り」

 前節まで3試合連続無失点中と守備の強固さを増す栃木が、2連勝中の京都を相手に序盤から攻勢に出る。前半11分、29分と、明本考浩と森俊貴のアカデミー出身ホットラインでシュートまで持ち込む。しかし、どちらの場面もゴールをとらえることはできない。36分にはエスクデロ競飛王が古巣を相手にミドルシュートを狙うも、惜しくも枠を外れる。

 一方、最前線のピーター・ウタカを基点に攻撃を仕掛ける京都に押される時間帯もあったが、栃木は堅い守備で応戦。前半44分にはボランチの位置から飛び出した川﨑颯太にヘディングシュートを打たれたが、ゴール左に外れた。

 前半をスコアレスで折り返すと、膠着状態に続く後半に先に交代カードを切ったのは栃木だった。後半20分、エスクデロに代えて榊翔太を投入する。すると交代から1分後、溝渕雄志のパスを榊がワンタッチで明本につなぎ、最後は明本が右足でシュートをゴールに沈めた。

 その後は京都の猛反撃に遭うも、栃木のGK川田修平が再三にわたり好守を見せる。後半27分には黒木恭平に左サイドを突破されてシュートを浴びるが、的確なポジショニングでストップ。44分にはヨルディ・バイスのヘディングシュートをかき出し、アディショナルタイムにもFKからヨルディ・バイスにゴールを狙われるが、川田がボールを手中に収めた。

 そして、栃木県グリーンスタジアムに試合終了のホイッスルが鳴り響く。栃木は4試合連続での完封試合を達成し、3試合ぶりに勝ち点3を積み上げた。

「苦しいゲームでしたけれど、最後まで選手はよく走りました。最後の最後までみんなで守って、勝ち点3をよく取ってくれたと思っています。京都はクオリティーが高いので、カウンターの質や前線のスピードに手を焼きましたが、本当にチーム一丸となってやるべきことをやりながら、最後はキーパーも含めてよく守りました。得点の形は非常に良かったですし、狙い通り。今日は成果のある試合だったと思います」

 栃木の田坂和昭監督は試合後、勝利をつかみ取った選手を労った。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE