11月4日、明治安田生命J2リーグは第31節が開催され、アビスパ福岡は水戸ホーリーホックと敵地ケーズデンキスタジアム水戸で対戦。前半早々に輪湖直樹のクロスから増山朝陽がヘディングシュートを決めて先制。その後は相手の反撃をしのぎ切り、完封勝ちを収めた。

上写真=先制ゴールを挙げた増山をチームメイトが祝福する(写真◎J.LEAGUE)

■2020年11月4日 J2リーグ第31節(@Ksスタ:観衆1,737人)
水戸 0-1 福岡
得点:(水)なし
   (福)増山朝陽

・水戸メンバー◎GK牲川歩見、DF前嶋洋太、住吉ジェラニレショーン(69分:岸田翔平)、ンドカ・ボニフェイス、三國スティビアエブス、外山凌(77分:河野諒祐)、MF奥田晃也(77分:山田康太)、平塚悠知(69分:松崎快)、平野佑一、山口一真(77分:深堀隼平)、FW中山仁斗

・福岡メンバー◎GKセランテス、DFエミル・サロモンソン、上島拓巳、カルロス・グティエレス、輪湖直樹(46分:湯澤聖人)、MF増山朝陽(80分:山岸祐也)、重廣卓也(46分:松本泰志)、前寛之、石津大介(69分:福満隆貴)、FWフアンマ・デルガド、遠野大弥(90+1分:三國ケネディエブス)

古巣の攻撃力に…「ヒヤヒヤの後半でした」

 前節で敗れ、J1昇格のために連敗は避けたい福岡が、序盤に幸先よく先制点を奪う。前半5分、左サイドバックの輪湖直樹のクロスに、ファーサイドで増山朝陽が頭で合わせ、ゴールネットを揺らした。

 しかし、その後は水戸に攻め込まれる場面を多く作られる。前半18分の中山仁斗のシュートはポストに救われ、直後の平野佑一のミドルシュートはGKセランテスがセーブ。さらに26分にも山口一真のシュートをセランテスが阻んだ。

 すると前半31分には福岡にチャンスが訪れる。右サイドでエミル・サロモンソンから増山にパスが渡り、最後は増山のクロスからフアンマがヘディングシュート。水戸のGK牲川歩見に防がれて追加点は奪えなかったが、右サイドから速い攻撃を披露した。

 後半も追加点を狙う福岡は、16分にCKのこぼれ球に反応した前寛之がミドルシュートを放つ。しかし、この場面も水戸のGK牲川の好守に遭い、2点目を奪うことができない。

 その後は反撃に出る水戸に攻め込まれるも、福岡は堅い守備で守り切った。そして、水戸に得点を与えることなくタイムアップ。前半早々の1点を守り抜いた福岡がアウェーで勝ち点3を獲得した。

「時間帯、ボールの運び方と、良い形で得点を取ることができました。そこから相手の時間帯をしのいだり、自分たちの時間帯もあったり。追加点を取れればもっと楽なゲームになったんですけれど、やはり得点力のある水戸さんということで、ボールを握られてヒヤヒヤの後半、特に終盤でした。そんな中で自分たちが勝つために必要なことを選手たちが実行してくれて、1-0で勝利をしました。勝ち点3を積み上げることができて非常によかったと思います」

 昨季までの“本拠地”に帰還した福岡の長谷部茂利監督は、古巣の攻撃力を警戒していたことを明かしつつ、2試合ぶりの勝利に安堵の表情を浮かべた。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE