上写真=11月1日の岡山戦に向けてトレーニングする新井章太(写真◎JEF UNITED)
共有することで守備はよくなっている
25節の水戸戦で1-5と大敗したのち、守備面の確認をはかり、以降の3試合は無失点を実現した。一応の立て直しに成功したが、前節の福岡戦では開始10分に先制点を許して早々に追いかける展開となり、惜敗。最少失点に抑えたものの、ゴールを奪えずに敗れることになった。
岡山戦を前に取材に応じた新井章太は、守備面の手応えを感じつつも、チームが勝利を手にするまでには「まだまだ」課題が多いと話した。
「(今週も)頭をみんなでそろえていくことはやりましたし、連戦中も守備のポイントはしっかりミーティングで合わせていきました。その結果、失点は少なくなっていったので、そうやってみんなで共有することで、どんどんよくなるのだと実感しています。あとは得点の部分。ゴールを取れないと勝利を手にできない。このチームには、一人ひとりが要求していくことがもっと必要だと感じています」
水戸戦後の4試合の戦績は、大宮と0-0、町田とも0-0、続く金沢戦で2-0と勝利したが、福岡に0-1で敗れた。守備面の改善が見られる一方で、攻撃面でゴールが遠い状況が続いている。
「攻撃は本当に、みんなが固くなっているというか、ミスしたら嫌だなという気持ちが強くなっていると感じます。もっともっとチャレンジすることが必要だし、大事。相手が嫌なことをもっともっとやるべきだと思います。自分たちが試合中にやられて嫌だな、面倒くさいなと思うプレーを仕掛けるべき。そういうことを共有していかないといけないとずっと思っています。攻撃面で自分が手助けできるポイントはそんなにはないと思うんですけど、ロングボールをしっかりいい形でつなげるとか、良いボールを蹴って、セカンドボールを拾ってシュートで終われるように意識したい」
前述の通り、直近4試合は2得点。これではいくら守備が堅くてもなかなか勝利をつかむことは難しい。前節の福岡戦後は久々に試合間隔が空いたが、そこでどれだけ修正できたのか。次節の岡山戦で試されることになる。前回岡山とホームで対戦したときは2-1で勝利を飾った(第20節・9月19日)。
「(岡山は)守備が良いチームで、先に1点を取られたら難しくなると思います。福岡のように固い守備が売りだと思うので、先制点を取れないことが大事。その中で焦れずにプレーしていくことも重要になる。先制点を取るのは難しいことですが、それができればうちも乗っていけるし、やっぱり全員で点を取りに行くことが重要だと思う。あとは相手の14番、上田康太選手に自由にやらせると厄介なので、そこはみんなで気を付けていきたい」
チームとして勝利に対する意欲も意識も、まだまだ足りないとチームを鼓舞しつつ、新井は勝利をつかむためのポイントも整理していた。守備のバランスは保ちながら、いかに攻撃意識をしっかり持って、発揮していけるか。求めるべきはミスを怖れた逃げのパスではなく、攻めのパス。後方からのコーチングでもチームを鼓舞し続けるつもりだ。
岡山と対戦する11月1日は新井にとって、32回目の誕生日。快心の勝利を、自らのプレゼントとしたい。