ジェフユナイテッド千葉のDF増嶋竜也がツエーゲン金沢戦を前にオンライン取材に応じた。チームは成績が安定せず、5試合未勝利が続くが、直近の2試合では無失点を実現。現在のチーム状況について語った。

上写真=金沢戦に向けてトレーニングする増嶋(写真◎JEF UNITED)

金沢戦もゼロで抑えて勝利を!

 25節の水戸戦で1-5で大敗したが、以降の2試合、大宮戦と町田戦は無失点(ともに0-0)。守備の立て直しに成功している。町田戦で後半途中からピッチに入り、無失点で試合をクローズさせた増嶋は、そんなチームをどのように見ているのか。

「5失点は(試合に)出ていた選手のショックが大きかったと思います(※増嶋は終盤に出場)。どの試合も守備からは入っているんですけど、大量失点したあとの試合は守備から入って、ゼロに抑えようという気持ちが全体的に強く出ていた。そういう部分がよかったのかなと思います。ただ、とくにこれを修正しようというよりも、長くやって来たことをもう一回確認して、意思統一というか、原点に戻ろうということでした」

 原点回帰。尹晶煥監督の就任以来、チームとして守備組織の構築に力を注いできた。ベーシックな部分の確認作業に努めた結果、ここ2試合は無失点を実現した。

「しっかりブロックを作ってボールを奪ったところから攻撃をスタートする。まずそこができていないと。回されて回されて崩されている状態の守備では攻撃にもパワーは使えない。いい形でボールを奪ったうえで攻撃をしたいというのがあります」

 帰陣も、スライドも、集中力も、求めてきたことがピッチで表現できた。それは、選手それぞれがしっかりと自分の仕事をやり切ったからだ。終盤にピッチに入った増嶋も自身の役割を果たすことを心掛けている。

「終盤は疲れていたり、余裕が無かったり、選手によってバラバラな部分が出てくる。そういうときにはいかに声をかけて、役割をしっかり伝えられるかが大事。なので今は点を取りに行くところなのか、引いて守るところなのかをチームとしてオーガナイズしたいと、自分としては思っています。まだ完ぺきではないですけど、ちょっとずつできているのかなと」

 経験豊富な選手ならではの仕事ぶりだろう。とはいえ、無失点は実現しても、手にできる勝ち点は1。上位を狙っていくには1を3に変えなくてはならない。明日の金沢戦で目指すのは当然、勝ち点3になる。

「毎年、金沢はサイドが速くて、2トップは強かったり速かったり、そういうインパクトがある選手が必ずいる。ただそういう選手を抑えれば、今は点をなかなか取れていないんですけど、うちには強力な選手がいるので。守備をしっかりすれば、と思っています。ゼロに抑えられれば」

 無失点を継続し、守備でいいリズムを作って攻撃につなげていくーー。増嶋は守備者としてやるべきことを全うし、6試合ぶりの勝利をつかむと誓った。