京都サンガF.C.のDF上夷克典が、守備の現状について語った。無失点に抑えていた時期から一転、失点が増えて勝ち点を伸ばせない要因や、状況に応じて戦い方を微調整する必要性についてもコメントしている。

上写真=10月14日の町田戦に向けて、12日の練習を消化した上夷(写真◎KYOTO.P.S.)

「プレッシャーを感じずに」

 10月12日の練習後のオンライン取材で、DF上夷克典は「久しぶりに90分間プレーして、体力的にはきつくなかったですが、技術面でミスが多かった」と前節を振り返った。3試合ぶりに先発出場した前節の明治安田生命J2リーグ第25節で、京都はアルビレックス新潟に1-2で敗れ、5位から6位に後退している。
 
 新潟戦は後半に先制され、すぐに追い付いたものの、逆にすぐ突き放されている。「僕がもっと(ドリブルで)持ち上がって攻撃の起点になっていれば、あんなに押し込まれる時間帯はなかったと思う」と語った上夷は、守備についても「(前線からボールを奪いに)行けていないところ、行けていたところを前半から整理できていれば、もっと良い試合展開になった」と反省点を挙げた。
 
 京都は9月の第17節から今季唯一の3連勝、0-0で引き分けた次の試合も含めて4試合無失点と、守備が結果を出して調子を上げていったが、最近数試合は失点の増加とともに勝ち点を伸ばせなくなっている。3連勝した試合にすべてフル出場していた上夷は「試合を重ねるごとに、ディフェンスラインが少しずつ下がっていると感じている」と現状について説明した。
 
 さらに「3バックでコミュニケーションを取りながら、どうハイラインを保ち、前からプレスに行けるか。3連勝のときは、うまくはまっていたと思いますが、試合を重ねるごとにフォワードとディフェンスのギャップが広がって、そこをうまく使われて、またラインが下がって、という現象が起きている」とコメント。「後ろからのビルドアップのミスなどで、押し込まれていることが多い。攻撃で背後をどんどん狙い、そこから守備に入るのも一つの手だと感じている」と、状況に応じて戦い方を微調整する必要性についても持論を述べた。

 前節終了後、實好礼忠監督はチームの戦いが消極的だったと指摘している。「ボールを持っているときに相手のプレッシャーを感じ過ぎて、積極的なボール回しができなかった」と振り返った上夷は、14日の次節、FC町田ゼルビア戦に向けて「町田も前から来ると思う。プレッシャーを感じずに後ろからビルドアップしたり、(ドリブルで)1枚はがすなどのプレーが京都にとってプラスになるので、僕自身も増やしていきたい」と攻略法をイメージしていた。