10月4日、明治安田生命J2リーグは第24節が開催され、水戸ホーリーホックはファジアーノ岡山とケーズデンキスタジアム水戸で対戦。序盤から決定機をつくるもゴールを奪うことはできず、スコアレスドロー。ボランチの安東輝は得点できなかったことを悔やんだ。

上写真=ボランチの一角で先発出場した安東輝(写真◎J.LEAGUE)

■2020年10月4日 J2リーグ第24節(@Ksスタ:観衆2,385人)
水戸 0-0 岡山

「点を取りたかった」

 岡山との試合後、オンライン会見の席についた安東輝の表情は浮かない。

「勝たなくてはいけないゲーム。勝てなかったことが悔しいです」

 後悔の念に駆られる一番の理由は、90分間で得点を奪えなかったことだろう。水戸は前節時点でリーグ最多得点(38点)を記録。この試合でも序盤からチャンスを数多くつくり出した。結果的に守備では無失点に抑えただけに、1点でも取れていれば勝ち点3をつかんでいた可能性は高かったのかもしれない。

「前半はやりたいことがうまくできた感じがありました。でも、良いときに点を取っておかないと(試合運びが)難しくなります。点を取りたかったです」

 安東は卓越した技術でボールを操り、パスを散らしながら攻撃のリズムを生み出し、隙あらば鋭いグラウンダーのパスで相手の急所を突くことができる稀有な存在だ。だからこそ、チームの舵を取るボランチとして、攻撃のタクトを振るう司令塔として、この日ゴールを奪えず勝利を挙げられなかった責任を感じているのだろう。それでも、次なる戦いを目指して前を向く。

「難しいことですけれど、90分間、高い強度でやることを目指しています。チームはもっと向上できると思うので、今日の試合をしっかり振り返って、次はもっと良いゲームができるようにしたい」

 水戸をさらなる高みへ押し上げるべく、安東はこれからもその才能を磨いていく。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE