京都サンガF.C.の實好礼忠監督が、10月2日にオンライン取材で報道陣に質問に答えた。チームの現状や今後のプランのほか、監督交代直後に対戦するジュビロ磐田についてコメントしている。

上写真=10月2日の練習で指揮を執る實好監督。この間に磐田の監督交代が発表された(写真◎KYOTO.P.S.)

「攻撃のバリエーションを増やしたい」

 京都サンガF.C.は9月30日の明治安田生命J2リーグ第23節で、ジェフユナイテッド千葉と0-0で引き分けた。實好礼忠監督はこの試合の攻撃について「前半からゴールに向かうシーンをたくさん作りたかったが、相手の守備も堅く、あまり良い感じでできなかった」とコメント。終盤に流れをつかみながらも1点が奪えなかったことを悔やんだが、3試合ぶりの無失点に抑えた守備については「クロス対応や、クロスを上げられた後のマーキングも良かった」と手応えをつかんでいる。
 
 千葉戦からシーズンは後半戦に入り、昇格争いに食い込んでいくためには、第17節からの3連勝のような勢いを取り戻す必要がある。攻撃について「ドリブルなどでゴールに向かっていくシーンや、バリエーションをもっと増やしていきたい」と語った實好監督は、守備については「ポジショニングが頭に入ってはいますが、少し抜けたりするので、全体的には波がある」と現状を分析した。

 守備の波については、2-0のリードで前半を終えながら、後半に4失点して2-4の逆転負けを喫した第22節の大宮戦が「その象徴だった」とコメント。「良いときと悪いときの波の大きさを整えて、メンタルを安定させた戦いをしていきたい」と今後を見据えた。
 
 10月4日の第24節ではジュビロ磐田と対戦する。取材日の2日に京都が練習している間に、フェルナンド・フベロ監督の契約解除による退任と、鈴木政一新監督の就任が発表された磐田を、實好監督は「分からないことだらけ」と評した。だが「そのぶん、自分たちのやっていることを見つめてできる」とプラスにも捉えている。
 
 とはいえ、監督交代によるチームの活性化には「監督が代わったときは、選手のアグレッシブさが増す。球際の戦いなどのプレーに間違いなく出てくる」と警戒感を示した。「戦術的なところよりも、攻守の切り替えや球際で負けないように準備しなければいけない」と言葉に力を込めている。
 
 また、横浜F・マリノスからの期限付き移籍で京都に復帰し、磐田戦から出場が可能になるMF仙頭啓矢については「プレーを見ていても、何も問題ない」とコメント。「本人はいつでもいける体制で、僕自身も、いつでも使っていこうと考えている」とプランの一端を明かした。