明治安田生命J2リーグ第22節でアルビレックス新潟とヴァンフォーレ甲府が対戦した一戦は、前回対決と同じドローに終わった。それぞれチャンスを作りながらも、大事なところでミスも出てしまい、1-1で引き分けた。

上写真=ファビオ(右)と新井の争い。ゴール前で戦いあった(写真◎J.LEAGUE)

■2020年9月26日 J2リーグ第22節(@デンカS:観衆7,777人)
新潟 1-1 甲府
得点:(新)オウンゴール
   (甲)ドゥドゥ

それぞれの狙いは表現したが…

 アルビレックス新潟の時間があって、ヴァンフォーレ甲府の時間があって…。引き分けという結果は、そんな試合の流れを的確に示したように見える。

 ピッチで戦う監督、選手としては、もちろん勝ちたかった気持ちが強いだろう。どちらにもそのチャンスはあった。しかし仕留めきれない90分になった。

 新潟も甲府も狙いをピッチの中で描くことはできていた。新潟は高木善朗を中盤の中央で起用、相手の最終ラインと中盤のラインの間に潜り込ませて、甲府が守備の局面で築いてきた5-4-1のフォーメーションによるブロックを崩すトライを続けた。甲府は攻撃時に右に太田修介、左に荒木翔を高く広く張らせて、素早いサイドチェンジを多用して新潟の守備を広げることによってギャップを突きながら好機を探っていった。

 お互いに崩しきれないもどかしい前半を終えて、両チームとも交代策で攻撃の強化を図った。後半開始から新潟は島田譲とファビオを投入、甲府もドゥドゥを送り込み、さらに甲府が57分に宮崎純真を、新潟も59分にシルビーニョを投入して、それぞれ積極的に攻撃の強化を図っていった。

 先に実らせたのは新潟。63分に、荻原拓也、本間至恩、高木のパス交換で左サイドに起点を作ると、一番外にいた荻原が低く鋭いクロスをニアに打ち込んだ。そこにファビオが突っ込んでいって、甲府の3バックの中央に入っていた新井涼平が先にブロックしようとしたところでボールが足に当たって、ゴールに飛び込みオウンゴール。新潟が先制した。

 ところが、この2分後に甲府が追いついたのが大きかった。新潟が自陣でボールを回すところにプレスを仕掛け、ドゥドゥと中山陸がコースを消すように福田晃斗にじわりと迫ってパスミスを誘うと、左サイドでスピードでかっさらった荒木翔が中央へ、これをドゥドゥがていねいに流し込んであっという間に同点に追いついた。

 ここからはお互いにリスクを承知の上での攻め合い。オープンな展開となって行きつ戻りつの流れになるが、最後までゴールは生まれずに1-1のままタイムアップを迎えた。

 自分たちの狙いを表現して流れをつかみ、交代策で攻撃への圧力を強め、1ゴールずつを取り合うという点において、いわば「似た者同士」の90分は、それぞれ勝ち点1を上積みするにとどまった。

写真◎J.LEAGUE