明治安田生命J2リーグで東京ヴェルディは9位。まだ盛り返す余地はたくさん残っている。第19節のザスパクサツ群馬戦では、自分たちにあっていいチームにはなかったもののために敗れた。井上潮音がその反省をこれからに生かす。

上写真=油断なくゴールを目指して。群馬戦の反省を生かす(写真◎J.LEAGUE)

「満足…ではないですけど」

 いつもならオフが2日あれば、最初の1日はクラブハウスに顔を出すのが慣例なのだという。しかし今回は、出かけなかった。

「サッカーからはいったん離れて、グラウンドにも来ないで体を休めようと思って。いままでは試合の次の日は絶対来ていて、今回も1日目は来ようとしたんですけど、やめました。出かけてもいないです。体を休めることに専念しようかなと」

 2度の5連戦が続いたあとのオフ。まだまだ試合が続いていく今後のことを考えて、体のメンテナンスを優先したのも当然だった。

 そのオフの直前となったJ2第19節のザスパクサツ群馬戦は、1-3の敗戦を喫した。開始5分に狙い通りの崩しから若狭大志が決めて先制しながら、17分、42分に連続失点。後半はボールを動かして、相手陣内に攻め入って、守備をはがして、のところまではこれまで通りうまくいくのだが、フィニッシュが決まらなかった。そして、カウンターを浴びて82分に失点…。

 反省の弁が止まらない。

「後半の早い時間に点が取れていれば、自分たちのゲームだったと思います。あとは、前半に点を取ったあとのゲーム運び、2点目を取りにいくところについては、満足…ではないないですけど、チーム全体にそんな空気が流れたのは反省すべき点だと思います」

「チームとしてたたみ掛けようという声は出ていたんですけど、心のどこかに、今日は勝てるだろうという気持ちがあったと思う。いいチームにはそういうところがないと思うので、それをなくしていきたいと思っています」

 まだ残りは半分以上ある。この時点で改めてそこに気づくことができたのだから、難しいことは何もない。再開後は全試合に先発出場している絶対的な主力の自分自身が、あとはやるだけだ。

 3度目の5連戦、最初の相手はレノファ山口。

「昔から攻撃的なチームなので、攻撃にストロングがあると思います。その反面、守備のところでつけ入るスキがあります。そこをうまくついていければと思っています」