上写真=キャプテンマークを巻く中山仁斗も1得点を決めた（写真◎J.LEAGUE）
■2020年9月13日 J2リーグ第19節（@Ksスタ:観衆1,353人）
水戸 4－2 山口
得点：（水）山口一真2、中山仁斗、アレフ・ピットブル
（山）高井和馬、小松蓮
・水戸メンバー◎GK松井謙弥、DF河野諒祐、細川淳矢、ンドカ・ボニフェイス、乾貴哉（73分:山田康太）、前嶋洋太、MF安東輝（46分:平塚悠知）、奥田晃也、森勇人（86分:住吉ジェラニレショーン）、FW中山仁斗（75分:松崎快）、山口一真（75分:アレフ・ピットブル）
・山口メンバー◎GK吉満大介、DF眞鍋旭輝、ヘニキ、ヘナン、MF田中陸（67分:川井歩）、池上丈二、佐藤健太郎（46分:安在和樹）、田中パウロ淳一（55分:森晃太）、FW村田和哉（55分:高井和馬）、イウリ（55分:小松蓮）、浮田健誠
北関東ダービー敗戦の水戸「信頼、絆を回復させるための第一歩」
前半は降りしきる雨の中、両者とも細かくパスをつなぎながらゴールを目指す。試合の均衡が破れたのは20分。水戸にPKが与えられると、山口一真が右足でゴールネットを揺らし、先制点が生まれた。この1点で勢いに乗った水戸は、前半終了間際にも再三にわたって決定機を創出。中山仁斗と山口の2トップが3度、山口ゴールに迫ったが、追加点を奪うことはできなかった。
ただ、雨風が弱まった後半も先にスコアを動かしたのは水戸だった。後半7分、前嶋洋太のパスに抜け出した山口がゴールへと独走し、左足で追加点を奪う。さらにその5分後には、前嶋、森勇人、奥田晃也と細かいパスがつながり、最後は中山が3点目を奪取。水戸の一方的な試合になるかに思われた。
しかし、その後は山口の反撃を受ける。後半16分には森晃太のクロスから高井和馬にヘディングシュートを決められ、1点を返される。さらに、21分には小松蓮にミドルシュートを打たれると、水戸DFに当たってゴールへと転がっていった。わずか5分の間に、山口に1点差にまで詰め寄られた。
それでも、水戸は終盤まで山口に3点目を許さない。すると、途中出場のアレフ・ピットブルがカウンターから4点目を叩き込み、勝負あり。水戸のFW陣がゴールを重ね、山口から4点を奪って勝利した。
水戸は前々節の栃木戦（1-2）、前節の磐田戦（0-0）と2試合勝利に見放されていたが、今節で3試合ぶりの白星をつかんだ。
「前々節（栃木との北関東ダービー）、ホームで不甲斐ないゲームをしてしまって、サポーターや、水戸ホーリーホックに関わるすべての人たちを失望させてしまった。その中で今日、選手たちはいろいろな思いを持っていたと思います。それをしっかりとピッチで表現してくれました。我々のできることは何かと言ったら、ピッチの中で素晴らしいパフォーマンスを見せて、結果を出すこと。それが（サポーターへの）恩返しになると思っていました。信頼だったり、絆みたいなものを回復させるための第一歩（となる試合に）しようと。そういった話をさんざん選手たちにしたので、それをエネルギーとパワーに変えて、これだけの攻撃的な姿勢を見せて、戦ってくれた選手たちに敬意を表したい。本当に素晴らしい選手たちだなと、つくづく思いました」
水戸の秋葉忠宏監督は試合後、前回のホームゲームとなった北関東ダービーでの敗戦も踏まえ、この一戦への思いの強さを明かした。そして、ゴールショーを披露して勝利という結果を残した選手たちを労った。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE