写真◎J.LEAGUE
東京ヴェルディFW山下諒也が、チームを勝利に導く決勝ゴール。これまでは交代出場で結果を残してきたが、今回は9試合ぶりの先発出場で、ファジアーノ岡山を敵地で下す一撃を決めている。
上写真＝20分に先制ゴールを決めた山下はベンチに向かってガッツポーズ。これが決勝点となった（写真◎J.LEAGUE）
■2020年9月9日 J2リーグ第18節（@Cスタ:観衆3,052人）
岡山 0-1 東京V
得点：（岡）なし
（東）山下諒也
「相手の背後を取ろうと思った」
東京Vの決勝ゴールは20分に生まれた。左サイドでMF福村貴幸がボールを持った次の瞬間、FW山下諒也がスペースにダッシュ。「フクさん（福村貴幸）がボールを持った瞬間に相手の背後を取ろうと思って、あとはタイミングだけを計って動き出した」と本人が振り返る飛び出しに、福村のグラウンダーのパスがピタリと合った。
「イメージ通りの動きに合わせてくれた」というパスでフリーになり、最初のタッチで飛び出してきた岡山GKポープ・ウィリアムをかわすと、あとは無人のゴールへ。第9節のV・ファーレン長崎戦以来、9試合ぶりとなる先発出場の期待に応えるゴールだった。
長崎戦以降は後半の交代出場が続き、第12節の水戸ホーリーホック戦では2-0の勝利を決定付けるプロ初ゴールで追加点。第13節の松本山雅FC戦では、2試合連続となる先制点で3-0の勝利に貢献している。流れを変える駒として結果を残してきたが、今回は「与えられた時間の中で自分の持ち味と結果を出そうと思い、積極的にプレーした」という意欲を今季3点目につなげた。
チームは後半、思うようにパスをつなげなくなり、山下も「足首のケガもあり、足がつってしまった」こともあって69分で交代。それでも何とか1-0で逃げ切って3試合ぶりの勝利を手にした。日体大から加入1年目のルーキーは、後半の失速について「少しずつパスがずれた。もっと全員が練習から質にこだわってやっていかなければいけない」と反省し、チームと自身のさらなる成長を見据えていた。
現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE