明治安田生命J2リーグ第18節が9月9日に行なわれ、ファジアーノ岡山と東京ヴェルディが対戦。前半に先制した東京Vが、後半は狙いとするボール支配ができず苦しんだものの、守備陣が粘って1-0で逃げ切った。

上写真=東京Vが前半の1点を最後まで守り切った(写真◎J.LEAGUE)

■2020年9月9日 J2リーグ第18節(@Cスタ:観衆3,052人)
岡山 0-1 東京V
得点:(岡)なし
    (東)山下諒也

・岡山メンバー◎GKポープ・ウィリアム、DF椋原健太(90分:野口竜彦)、濱田水輝、後藤圭太、徳元悠平、MF三村真(58分:関戸健二)、白井永地、上田康太、上門知樹、FW清水慎太郎(69分:赤嶺真吾)、山本大貴(69分:齊藤和樹)

・東京Vメンバー◎GKマテウス、DF若狭大志、高橋祥平、平智広、福村貴幸、MF山本理仁(63分:小池純輝)、佐藤優平、井出遥也(63分:藤田譲瑠チマ)、FW山下諒也(69分:クレビーニョ)、大久保嘉人(HT:森田晃樹)、井上潮音(90+3分:松橋優安)
 ※実際のポジションで表記

前半の1点を守り切る

 ファジアーノ岡山はリーグ戦再開後、試合中にファン・サポーターの声援を場内スピーカーで流していたが、この日から流さないように変更。ピッチ上の選手やベンチ前の両監督の声がスタンドまで届くようになり、これまでとは違う雰囲気の中で行なわれた。
 
 前線から激しくボールを追ってボール奪取を狙う岡山を、東京Vがパスワークでかわして攻め込もうとする展開がキックオフ直後から続く中、東京Vが20分に先制点を奪う。左サイドでパスを受けたDF福村貴幸が、最終ラインの背後に走り抜けるFW山下諒也に鮮やかなスルーパス。フリーとなった山下が最初のタッチで飛び出してきた岡山GKポープ・ウィリアムを抜き去り、無人のゴールに蹴り込んだ。
 
 1-0で迎えた後半、岡山はFW清水慎太郎とFW山本大貴へのロングボールを軸に反撃を試みるものの、あと一歩で崩せず。一方で東京Vも何度かカウンターで突き放すチャンスがあったが、決め切ることができない。終盤は岡山がMF上門知樹やMF上田康太のミドルシュート、FW赤嶺真吾のエリア内からのシュートなどで同点を狙うも、GKマテウスの好セーブや相手のシュートミスに助けられた東京Vが1-0で逃げ切った。
 
 東京Vの永井秀樹監督は試合後、「後半、そして90分間を通して、我々が求めている、理想とするところからすると、ボールを持つ時間が非常に少なかった、ゲームを支配できなかった」と苦戦を振り返った。それでも「なかなか自分たちの理想とするサッカーができない、特に後半のような展開が起こってしまったときに、チームとしてどうやって勝ちをつかみ取っていくか。後半は特にディフェンスラインを中心に、よくやってくれた」と選手たちの頑張りを評価し、ホームで愛媛FCに敗れた前節から立て直しての勝ち点3を喜んだ。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE