明治安田生命J2リーグは最初の5連戦を終えて、次の週末から「5連戦第2幕」となる。東京ヴェルディがその最初に戦うのが京都サンガ。プロで最初のクラブだった古巣を相手にするのが、今季から加わった福村貴幸だ。

上写真=福村は今季から加入してしっかり出番を得ている(写真◎Getty Images)

最終的には頭の疲労

 7試合連続出場で、第11節からは4試合連続で先発と、しっかりとポジションを確保してきた福村貴幸。今季から加入した左サイドバックは、すっかり東京ヴェルディのスタイルに馴染んでいる。

 最近先発していた試合では3連勝と波に乗ってきていたが、4戦目となる第14節のギラヴァンツ北九州では先制しながら1-2で逆転負けとなった。

「相手にボールを持たれる展開だったので、ラスト15〜20分で響いてきたかな…」という実感があって、「走らされたわけではないけれど、自分たちがボールを持って考えるのと相手が持って考えさせられるのでは、疲労具合が違います。最終的には頭の疲労です」と、永井秀樹監督が目指す保持率80%を狙ういつものスタイルとかけ離れてしまった。

「いつもなら相手が疲れて空きができて、そこを突いていける回数が増えてくるんですけど、そういう思考ができなかったと思う」。59分に決められた逆転ゴールを跳ね返すパワーが足りなかったという反省につながる。

 過密日程による5連戦の5戦目で敗れたが、ようやく一息つけた。しかし、週末には次の試合がやって来る。切り替えもしっかりできている。その秘訣は「次々に試合に来るので、そこまで深く考えずに」だ。

 次の5連戦は京都サンガとのホームゲームから始まる。京都はプロのキャリアをスタートさせ、リーグ戦115試合に出場した思い出のクラブだ。「知っている選手もいますし、今年はウタカが点を取っているイメージですね。安藤(淳)さんや宮吉(拓実)が京都に復帰したのは、うれしいことだと思います」と懐かしむ。

 ただ、勝負は別だ。京都も昨季はパスサッカーを志向してベースを築き、当時コーチだった實好礼忠監督がその路線を引き継いでいる。5勝6分け3敗の勝ち点21で7位。5勝5分け4敗の自分たちは勝ち点1だけ及ばない。つまり、勝てば順位は逆転できる。

 リフレッシュして迎える古巣との一戦に気持ちよく勝って、「5連戦第2幕」で幸先のいいスタートを切りたいところだ。