ジェフユナイテッド千葉が5試合ぶりに勝利! そこにはタイトな守備の集中があったのだが、追加点も大きかった。当たりそこねのシュートで決めた米倉恒貴が明かしたのは、川又堅碁への絶大な信頼感だった。

上写真=米倉が攻守に渡って存在感。勝ったからこそ口に出しておきたい修正点もある(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月9日 J2リーグ第10節(@Gスタ:観衆1,478人)
町田 0-2 千葉
得点:(千)田口泰士、米倉恒貴

「3バックのときにいかにできるか」

「当たりそこねでしたけど、入ってよかったです!」

 ちょっとだけ照れくさそうに、米倉恒貴は自分のゴールを振り返った。

 GK新井章太が大きく前線右寄りに蹴ってくる。山下敬大が余裕で競り勝ってヘッドで中へ。ペナルティー・エリアの中で川又堅碁が胸に当てて落としたところに、米倉が右から走り込んでいた。左足を思い切り振ってシュート…のつもりが、まさに当たりそこねてしっかりと左足の甲がボールに当たらなかったものの、勢いよくバウンドしたことでボールに不思議な回転がかかって、GKがタイミングをつかめなくなって頭上を破った。何か幸いするか分からない。

 田口泰士のゴールで41分に先制した2分後の追加点。これがどれだけチームにとって大きかったことか!

 前節から続いて山下と川又の2トップ。空中線とポストプレーに長けた2人の特徴を生かさない手はない。「川又と山下がしっかりポストでつぶれ役になってくれたのが勢いづく要因だったのではないかと思います。今日はいつもより攻撃がスムーズにできていたと感じていて、それも前の2人がしっかりボールを収めてくれていたから。あそこで収まるとうちのやりたいサッカーができるんじゃないかと思います」と、米倉も絶大な信頼を置いているのだ。

 ゴールが生まれたのも、まさにその2トップを経由したもの。右サイドハーフに入った米倉は「(川又)堅碁とは常に、ホテルとかでもどうやったら点が取れるのか、どうやったらチームが良くなるのかをお互いに話し合っているんです。だから、あいつにボールが入ったら、個人的に中に入っていこうというイメージでいました」と、密なコミュニケーションが生んだ一発だったと強調する。

 加えて、守備の貢献がチームを救った。この日は4-4-2のブロックが崩れることがなく、尹晶煥監督も「全体で組織的な守備ができたし、距離が良かった。相手が蹴ってくるボールにもうまく対処した」と勝利の要因の一つに挙げた。その点は、実際にピッチで動く米倉も感じていた。「しっかり守備をしてカウンターで出ていくというサッカーは、夏にはなかなかハードな戦術ですけど、しっかりできていました」と手応えは監督と同じだ。

 一方で、米倉ならではの分析もある。

「個人的に感じるのは、いまのところ3バックのチームが相手のときに守備がちぐはぐになっていて、4バックの場合はラインを作ってブロックで守備ができていることです。相手のやり方による部分も大きいので、3バックのときにいかにできるかが今後の課題です」

 素晴らしい内容の守備が導いた勝利だったからこそ、声に出しておきたい修正点。5連戦の最初に、重要な確認ができたようだ。

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE