7月29日に行われる明治安田生命J2リーグ第8節。ジェフユナイテッド千葉はモンテディオ山形とのアウェーゲームに挑む。尹晶煥監督も課題をしっかりとチームに落とし込みつつ、連敗脱出にかける思いを語った。

上写真=「トレーニングには活気がある」と尹晶煥監督(写真◎ジェフユナイテッド千葉)

「とても反省している」

 東京ヴェルディとヴァンフォーレ甲府にどちらも1-2。ジェフユナイテッド千葉は残念ながら連敗中だ。東京V戦は追いつきながら突き放され、甲府戦は0-2からアディショナルタイムに1点を返すという異なる展開だったが、特に甲府戦では前半に主導権を握って戦えていただけに、より悔いが残る。

「前半の内容は悪くはなかった。継続して90分続けていかないといけない」と話すのは尹晶煥監督。その課題の解決に必要なのは、集中力だと選手に訴えかける。

「もったいない失点でしたが、いまのチームの状況では追いついたり逆転したりできなかった。だからこそ、先に失点してはなりません。もっと集中力が必要なのです」

「前半はこちらが良かったので、後半は相手は違った形で出てくると話はしましたし、もっと集中しなければと伝えましたが、うまくいきませんでした。ディフェンスの立ち位置で3等分に分かれてしまって、それが失点につながってしまいました」

「一人ひとりが、前半がうまくいったから後半もうまくいくだろう、という考えをなくして、常にみんなで同じ考えを持たなければなりません。中断期間があったことも影響して、個人個人の意識が共有できていない部分があるかもしれません」

 前半と後半の集中力、守備時の3つのライン。そのどちらもが、つまりメンタル面でも戦術面でも分断されたことが敗因だという分析だ。

 その反省の矢印を、尹晶煥監督は自分自身に向けている。

「こちらが説明をしたときに選手が理解できるようにしなければいけないのは、自分自身もとても反省している部分です。もっと明確に話をしなければいけなかったのに、私が間違ったという感じがしています」

「私たちの世代はこういうときに厳しく対応しただろうけれど、いまはそういう世代ではないと思います。何かうまくいかなかったら、肯定的に考えられるように声掛けするのが合っているでしょう。失点は誰かのミスによるものかもしれませんが、その選手だけのせいではないと思っています。みんながそういう考えに共感する必要があると思うし、チームというのはそういうものだと思います。だから、全体的な雰囲気が落ち込まないように努力しています。今日も本当に意欲的に活気を持ってトレーニングできましたし、連敗してはいるけれど悲観して見る状況ではないと思っています」

 次節の相手はモンテディオ山形。こちらも石丸清隆新監督を迎え、堅実な守備とデザインされた攻撃の組み合わせを磨いているチームだ。その意味では、千葉と似ているかもしれない。ただ、再開初戦に勝って以来、4分け1敗と勝ちがないのが山形。どちらも浮上のきっかけとなる勝利を狙うだけに、今後を占う大事な90分になるかもしれない。