7月19日、明治安田生命J2リーグは第6節が開催され、FC町田ゼルビアは水戸ホーリーホックに4失点を喫して完敗。開幕から無敗を維持していたが、今季初黒星となった。町田のゲームメーカーである平戸太貴は、完敗を認め、チームの課題と改善点を口にした。

上写真=水戸戦にフル出場した町田の10番・平戸太貴(写真◎J.LEAGUE)

■2020年7月19日 J2リーグ第6節(@Ksスタ:観衆1,268人)
水戸 4-0 町田
得点:(水)山口一真、山谷侑士、ンドカ・ボニフェイス、松崎快
   (町)なし

今季初黒星「ずるずる引きずらないで切り替える」

 2月の開幕戦から前節まで無敗。町田は勝利数こそ第4節群馬戦の1勝だけだが、ロースコアの緊迫した試合や、前節は新潟との打ち合いに引き分け、勝ち点を積み重ねてきた。しかし、この日は守備が破綻。攻撃も鳴りを潜め、水戸に0-4と大敗した。試合後、MF平戸太貴は「完敗だったなという思いです」と、率直に振り返った。

 前半10分に早くも失点したが、立ち上がりから劣勢だったわけではない。前半5分と16分には「トレーニングからあのような形はやっているので、試合でも自信を持ってやるだけでした」(平戸)という、相手の意表を突くセットプレーから再三の決定機を作った。だが、MF吉尾海夏、佐野海舟、高江麗央のシュートはポストに弾かれた。

 序盤のチャンスを物にできず、試合のペースを水戸につかまれていく。「(攻守の)切り替えや、セカンドボールに対しての反応だったり、出足だったり、そういった面で相手に上回られていたかなと思います」と、平戸は苦しい試合状況を振り返る。後半には途中出場の選手が負傷交代するアクシデントもあり、狂ったチームの歯車を元に戻すことはできなかった。

「リーグ戦を戦っていく中で、どのチームでも負けるときは必ず来ると思います。(敗戦を)ずるずる引きずらないで、しっかり切り替えて、ここで出た課題だったり修正点に、トレーニングから真摯に取り組んでいきたい。相手の(攻守の)切り替えが速かったのはあるけれど、(ボールを)奪ってからすぐに失う回数だったり、攻撃で自分たちが狙っていきたいポイントで出し手と受け手が合わなかったり、全体的にセカンドボールへの反応が遅かったり。そういった細かいところでも、トレーニングからやっていかないと、こういうゲームにまた出てくると思うので」(平戸)

 平戸は完敗の屈辱を力に変え、再び町田が勝ち点を積み重ねていくためにリスタートを切る。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE