7月15日、明治安田生命J2リーグ第5節が開催され、松本山雅FCは水戸ホーリーホックと引き分け。前半に2点のリードを許したが、後半に反撃して同点に追いついた。チームを敗戦の危機から救ったのは、今季FC岐阜から復帰したボランチの塚川孝輝だった。

上写真=同点ゴールを挙げ、セルジーニョら仲間から祝福される塚川孝輝(写真◎J.LEAGUE)

■2020年7月15日 J2リーグ第5節(@Ksスタ)
水戸 2-2 松本
得点:(水)アレフ・ピットブル、山田康太
   (松)セルジーニョ、塚川孝輝

前半の2失点を猛省。「あってはならない」

 再開後初勝利を狙った松本だったが、水戸に劣勢を強いられる展開となった。前半43分、45+3分と、立て続けに失点。2点のビハインドを背負って後半を迎えることとなった。

「失点して、すぐにまた2失点目を喫してしまったことは、あってはならない。チームとしてもそれに気を付けようとしていた中で、本当にもったいない失点をしてしまった。後半、チームで変えていこうという話からあの流れ(攻勢)になったので、あれを前半からしっかりできればよかったかなと思います」

 ボランチの一角を務めたMF塚川孝輝は、前半のチームの出来を厳しい口調で振り返った。特に勝利を求める一戦で、前半終了間際の5分間で2失点したことは受け入れがたいのだろう。そんな中で迎えた後半、チームを救ったのは塚川だった。

 まずは後半15分、最終ラインに入ってボールを受けると、前線を走るMFセルジーニョへ向けて右足を振り抜く。ボールは相手DFが対応できない位置に落下。そこからセルジーニョが個人技でシュートまで持ち込み、右足でゴールネットを揺らした。塚川はアシストを記録した。「あれはセルジ(セルジーニョ)の個人技で決めてもらったゴールです。特にアシストした感覚もないし、まだまだクオリティーを上げていかないと」と話すも、塚川の放った一本のロングパスで、チームは反撃の狼煙を上げた。

 そして、後半26分にもう一仕事、やり遂げる。後半から左サイドバックにポジションを変えていたMF鈴木雄斗からふわりとしたクロスがゴール前へ送られると、ファーサイドで果敢にボールへと向かって飛び込んだ。

「あまり覚えていないんですけれど、ボールが来たので無我夢中で突っ込んだ感じでした。あそこまでチームでつないだボールだったので、本当に気持ちで押し込みました。入って良かったなという感じです」

 気迫のヘディングシュートをゴールに突き刺し、ついに2点ビハインドを追いついた。

 チームはその後も攻め続けるも、勝ち越しゴールは奪えなかった。2-2の引き分けで試合を終え、アウェーで勝ち点1を獲得したものの、またも開幕戦以来の勝利をつかむことはできなかった。

「(リーグ戦が)再開した中で、まだ勝ち点3、勝利を取れていない。次はホームゲームで、お客さんも来てくれる。恥ずかしいプレーは絶対にできません。気持ちを見せたプレーで、しっかり勝ち点3を取りたいと思っています」

 中3日で臨む次節(7月19日)は、サンプロアルウィンに布啓一郎監督が昨季まで率いていた群馬を迎える。今季、初めて観客が入る中でのホームゲーム。塚川は、松本の熱いサポーターの前での勝利を誓う。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE