6月27日に一足早く再開しているJ2。そこで見えた課題や自信を糧にして、続く第3節に臨んでいく。東京VのDF若狭大志は次の対戦相手である栃木SCの強力FWが戦う映像を見ながら、勝利を強く胸に刻んだのだった。

上写真=若狭は再開初戦はフル出場。まずは1−1で勝ち点1を手にした(写真◎J.LEAGUE)

弾き返すのが仕事

 挑戦状、と字面だけを見るとやや物騒だが、若狭大志が差し出したそれは、強い者の胸を借りて自らが高みに上っていくチャンスを得た喜びに満ちていた。挑戦状の相手は、7月5日の次節で対戦する栃木SCの元日本代表FW矢野貴章だ。今季、アルビレックス新潟から加わった長身ストライカー。空中戦に無類の強さを誇る。

「栃木は映像を見る限りではシンプルにやってくる印象です。フォワードにエスクデロ選手と矢野選手といい選手がそろっていて、起点になってくるので、そこをうまくつぶしたいと思います」

「矢野選手は体が強くて、前線から労を惜しまずに守備をしてくるので、そこはしっかり気をつけたいですね。めちゃめちゃ強いイメージがあります。でも、負けないです。負けないです! そういうときはカバーリングも大事になってくるので、誰かが強くいったらカバーすることを意識したいです」

 センターバックとしては、強力なアタッカーと戦える場を前にして自然に血が騒ぐのだろう。

「ディフェンスとしてしっかり弾き返すのが仕事ですし、やらなければいけないことです。セットプレーを与えないのが一番ですが、試合なので何回かはあると思います。でも、チームとして体をぶつけるなり自由にシュートを打たせないなりを徹底していきたいと思います」

 再開マッチの町田ゼルビア戦では、攻撃にも手応えを得た。

「つなぐだけではなくて、しっかり相手を見ながら後ろからビルドアップして、相手がいないところを攻めることができたと思います。もちろん相手のディフェンスラインが高ければ、後ろからしっかりフィードしたいと思いますし、相手をよく見るというのが大事だと思います」

 栃木の激しいプレスも織り込み済み。「映像でも見ましたし、それをどう剥がそうかとトレーニングしてきましたよ」とニヤリと笑う。

 2019年はホームで2−3、アウェーで0−0と1分け1敗だ。その借りを、まずはここできっちり返しておくつもりだ。