アウェーの地に乗り込んだ長崎だが、序盤から劣勢となった。前半だけで柏に16本ものシュートを浴び、3失点。後半、選手交代やシステム変更で立て直すも、ゴールを奪うことはできず、リーグ戦2連敗となった。

上写真=長崎での初先発となった呉屋(写真◎J.LEAGUE)

■2019年4月3日 J2リーグ第7節
柏 3-0 長崎
得点者:(柏)古賀太陽、オルンガ2

昨年2月以来「久々の90分」

 新天地での初スタメンとなった呉屋大翔。しかし、柏戦は苦い試合となった。

「スタメンで結果を出したかったし、勝ちたかった」

 スタートから2トップの一角として前線を動き回り、チームがシステムを4-3-3に変えた51分からは左ウイングへとポジションを移した。

「(相手の)背後を突いたり、チーム全体のバランスを考えながらプレーすることを意識していたのですが、前半は何もできないまま終わってしまった。もったいない45分でした。後半は3トップ気味になって左サイドに行きましたけれど、(長谷川)悠さんとポジションを替えながら、なるべく悠さんの近くでやろうと考えていた。感覚的には違和感なくやれていたし、ゴール前までは行けたので、そこで1点を決めることができていたら、チームとしても勢いがもうちょっと出たのかなと思います」

 3月22日にG大阪からの期限付き移籍加入が発表され、前節の大宮戦(●0-1)は66分に途中出場。この試合では、徳島に在籍した昨季のJ2開幕戦(2月25日)以来となるフル出場を果たした。ケガに苦しめられた時期もあり、プロ入り後はシーズンを通した活躍を見せられていないが、今季こそは真価を見せるべく、手倉森誠監督の下で状態を上げている。

「久々に90分戦って、感覚というか、そういうものが徐々に良くなっている感じはある。コンディションも上がっているし、周りの選手との連係も試合を重ねることで良くしていきたい。あれくらいのクオリティーを持つ相手に対してもしっかり勝ち切れるだけのテンションと技術を持ち合わせなければダメだと思うので、今日の負けを無駄にせずに、それを修正していきたい。また1勝できれば波に乗れると思うので、チーム全員で勝っていきたいし、自分はいっぱい点を取りたいです」

 再起を図るプロ4年目のストライカーが、J1復帰を目指す長崎をけん引する。

取材◎小林康幸