上写真=派手なゴールラッシュを下支えするのが、キム・スンギュを中心にした堅守だ(写真◎J.LEAGUE)
■2026年10月17日 J1第10節(観衆28,945人/@味スタ)
東京V 0-4 FC東京
得点:(F)アレクサンダー・ショルツ、マルセロ・ヒアン、長倉幹樹、ダニ・ゴメス
「前の選手たちが走ってくれた」
東京ヴェルディに打たれたシュートは、前半の1本だけ。それでも…
「一番疲れる試合でした」
FC東京のGKキム・スンギュは意外な言葉で振り返る。冗談ではなさそうだ。
東京ダービーを4-0の完勝で終え、J1リーグにおけるクラブ記録となる「クリーンシートでの5連勝」を達成した。もちろんすべての試合で、キム・スンギュがゴールを守っている。
「私が何かをやっているというよりも、前の選手たちがしっかり走ってくれたところが大きいのです」
この言葉は、多分に含まれる謙遜を差し引いて聞く必要はあるが、フィールドプレーヤーの献身的な守備とキム・スンギュの安定感の両方がほど良くかみ合っている実感がうかがえる。
なかでも、センターバックのアレクサンダー・ショルツ、稲村隼翔とのトライアングルが要石になっている。
「練習のときからでも試合でも、お互いの組み合わせでどんなプレーをするのかは理解できますし、選手が代わっても継続して会話をしているので、いまのようなプレーはできると思っています」
強みは、スタジアムに入るまでにはやるべきことがすべてが整っていること。だから、迷いはない。
「準備はすべて終わらせて、もう試合に集中してスタジアムに来るようにしてます」
いまのチームに大きな自信を持っていることも、迷いのない理由の一つだ。
「選手たちが何をしないといけないかがはっきり分かっています。後ろから見ていて、それが大事なことだと思っています」
深く理解し合うことをていねいに積み上げてきたチームは、今度は中3日で柏レイソルと上位決戦だ。キム・スンギュにとっては古巣でもある。
「非常に大事で、絶対に勝たなければいけない。絶対に勝ちたいと思います」
今度は襲いかかるシュートが1本だけ、というわけにはいかないだろう。なにしろ、J1リーグで屈指の攻撃的スタイルを全面に押し出すチームなのだ。
「ゴールキーパーとして、個人的には今日のような試合よりも、忙しくボールがたくさん来たほうがいいんです」
いつ来るか分からないシュートに対して過敏になれば集中力を保ち続けるのは難しく、次々に飛んでくるシュートに心と体を反応させていたほうがリズムが出る、ということだ。
そういうことなら、「6試合連続無失点勝利」にも大きな期待を寄せてもよさそうだ。