9月19日に行われた明治安田J1リーグ第8節で、川崎フロンターレと鹿島アントラーズが対戦した。川崎Fは連勝中、鹿島は3連敗中と対象的な状況だが、ともに攻め合う好ゲームに。取って取られてのシーソーゲームは、最後の最後に川崎Fが追いつく劇的な幕切れとなった。

上写真=川崎Fが90+7分に劇的同点弾。ペドロ・ホマーノがヘッドでねじ込んだ(写真◎J.LEAGUE)

■2026年9月19日 明治安田J1第8節(観衆22,734人@U等々力)
川崎F 3-3 鹿島
得点:(川)マルシーニョ、伊藤達哉、ペドロ・ホマーノ
   (鹿)レオ・セアラ2、松村優太

鹿島の連敗は3でストップ

 シーソーゲームの末の緊迫の3-3という90分は、川崎フロンターレの圧倒的な攻撃で始まった。速く、巧く、左右に幅を取り、前後に深みを作り、鹿島アントラーズの目先をずらして攻めていく。ただ、決定機だけがなかなかやって来ない。

 それでも、19分にネットが揺れた。右からの脇坂泰斗のFKにマルシーニョが触り、奥に流れたところをペドロ・ホマーノが蹴り込んだ。しかしマルシーニョの手に当たっていて、ハンドのファウルでゴールは認められなかった。

 これで潮目が変わったか、鹿島が右から攻略する。松村優太のパスで深くまで入った小池龍太の折り返しを徳田誉が狙う25分のビッグシーンを作ったが、ゴールにはならなかった。

 このあと川崎Fが押し返して圧倒を続けるのだが、スコアを動かすのは鹿島だというところが、いかにも鹿島らしい。44分、自陣からのFKを大きく前へ、レオ・セアラがヘッドで右へ落とし、松村の折り返しをレオ・セアラがヘッドでうまく流してゴール左へ届けた。

 鹿島の勝負強さを証明するような一発だったが、川崎Fもだまってはいない。45+3分、ハーフウェーラインを少し越えた場所から脇坂泰斗が浮き球の絶妙なパス、左から走り込んだマルシーニョがそのスピードを殺すことなくボールを押し出しながら、最後は右足のアウトサイドで巧みにGK早川友基の肩口を抜き、前半のうちに同点に追いついた。

 鹿島の鬼木達監督の決断は早かった。後半からボランチを2枚とも代えて、柴崎岳と三竿健斗のコンビにスイッチ、チャヴリッチも投入して推進力を加えた。

 だが、鹿島がその効果を示す前に、川崎Fが一歩前に出た。54分、左サイドからの三浦颯太の折り返しが相手に当たって流れ、右から中に入っていた伊藤達哉が右足のアウトサイドで素早く蹴り込んで、ゴール左を割って逆転に成功した。

 もちろん鹿島もやり返す。67分に左のポケットを取ったチャヴリッチがきっちりマイナスに折り返すと、レオ・セアラが左足ボレーでゴール右へと蹴り込んだ同点ゴールは鮮やかだった。

 鈴木優磨が右足を痛めて交代するなど鹿島も苦しかったが、一瞬のスキを突いて逆転してみせた。83分、左からのクロスが弾かれたところを柴崎がダイレクトシュート、GKスベンド・ブローダーセンに弾かれたが、こぼれ球に一番に反応した松村が左足を振って突き刺した。

 またも追いかける立場に回された川崎Fは1点を狙って猛攻を仕掛けるが、なかなか奪えない。それでも、まだ終わっていなかった。90+7分、前線に上がっていたペドロ・ホマーノへ右から山本悠樹がクロス、ホマーノはヘッドでGK早川にぶつけながらもねじ込んで、劇的な同点ゴールを決めてみせた。

 これで試合は終了。ともに攻撃の意志を貫く好ゲームは3-3で幕を閉じた。