明治安田J1百年構想リーグプレーオフラウンド1-2位決定戦で、ヴィッセル神戸は鹿島アントラーズに2試合合計5-2として優勝を果たした。第2戦では2失点したものの、鹿島の猛攻を止め続けたのはGK権田修一。「みんなで勝ち取った優勝」と喜んだ。

上写真=ヴィッセル神戸が見事に頂点に。権田修一のスーパーセーブも効いた(写真◎J.LEAGUE)

■2026年6月6日 J1プレーオフ第2戦(観衆:29,826人@メルスタ)
鹿島 2-0(2試合合計2-5)神戸
得点:(鹿)林晴己、安西幸輝

「初めて優勝した瞬間にピッチに立って終われたので、すごくうれしいです」

「いやあ、うれしいですね。僕、過去2回、J2は優勝してるんですけど、2回とも優勝したときにピッチに立っていなかったので、百年構想リーグという半年の変則のリーグですけど、初めてリーグ戦で優勝した瞬間にピッチに立って終われたので、すごくうれしいです」

 笑顔がこぼれるGK権田修一。鹿島アントラーズとの「優勝決定戦」でビッグセーブを連発して、自らタイトルをつかみ取った。

 第1戦に5-0で勝った神戸は負けても4点差までであれば優勝が決まる、という圧倒的に優位なシチュエーション。ということは鹿島が猛攻を仕掛けてくるのは当然で、そこに立ちはだかったのが権田だ。

 開始早々の3分にレオ・セアラが抜け出してきて1対1になるが、冷静に見切って両手でストップ。12分にも神戸の左からの濃野公人のクロスに再びレオ・セアラがヘッドで襲いかかるが、これも鋭い反応で右に跳んでまたも両手でかき出した。

 この2本のいずれかが決まっていれば、鹿島の攻撃が一気に勢いづいたはず。それを打ち消すスーパーセーブだった。

「チームとしてはあのシーンはあってはいけないですけど、相手も相当な圧力で来ていましたし、その中でピンチがあることは想定していたので、自分自身もしっかり準備はできていました。ファーストレグで大迫(勇也)選手が3点を取ってくれて、結果的にその3点がまるまる僕たちの貯金として残ったので、本当にオフェンスが(第1戦で合計)5点を取ってくれたことにも感謝したいなと思います」

 4年前はワールドカップの舞台で大活躍した守護神。昨季途中から加わった神戸では前川黛也とポジションを争いながらさらに成長を遂げて、大事なプレーオフラウンドは2試合ともゴールを任された。

 第2戦で結局、2失点して0-2で敗れることになって、そこは反省点。

「今日、ここで0-2で負けてしまったという事実があるので、そこは伸びしろだと思う。もっともっとレベルアップして、もっともっと進化して、来シーズンJリーグもそうですし、ACL(エリート)も取りにいきたい」

 その言葉にあるとおり、今季はACLエリートで優勝を目指しながら、準決勝で敗退した。このJ1百年構想リーグの優勝で、来季のACLEで本戦からの出場権を手に入れた。あの借りを返さなければならない。

「本当に悔しい思いをしたので、三木谷(浩史)会長もおっしゃってましたけど、あそこに忘れ物をしてきているので、取りにいかないと」

 その意味では、この半年のリーグが大きな土台になるはずだ。リーグ戦を経験したのは28人。

「この大会は11人じゃなくて、僕自身も序盤はほとんど試合に出ていないですし、いろいろな選手が、若い選手から中堅から、僕ら年長の選手まで、みんなで勝ち取った優勝。チーム全員、U-21の選手も今日もいぶき(練習グラウンド)に残って練習している選手もいると思いますし、クラブ全員で勝った勝利なので、その喜びはひとしおです」

「みんな」で手に入れた優勝。神戸が地力を増して、また一つ強くなった。