3月1日の明治安田J1百年構想リーグ第5節で、ジェフユナイテッド千葉と柏レイソルが激突する「千葉ダービー」が行われた。ここで千葉がうれしい今季初勝利を手に入れた。柏に一方的に攻められながらもしのいで後半に勝負を決めたが、決勝点は石川大地。この勝利は自らのゴールだけで手に入れたものではなかった。

上写真=石川大地がCKを蹴った日高大とゴールを喜ぶ。今大会初勝利を引き寄せた(写真◎J.LEAGUE)

■2026年3月7日 J1百年構想リーグ第5節(観衆:14,646人@フクアリ)
千葉 2-1 柏
得点:(千)津久井匠海、石川大地
   (柏)久保藤次郎

「相手の背後にポジショニングを取れた」

 ジェフユナイテッド千葉が5949日ぶりにJ1で勝利! うれしい今大会初白星の決勝ゴールを決めたのは、FW石川大地だ。

 津久井匠海のゴールで先制したあとの61分、右CKを日高大がファーへ飛ばし、前貴之がワンタッチで折り返したところに石川。至近距離からのシュートは一度はブロックされたが、こぼれ球に誰よりも早く反応してもう一度右足でたたいた。リードを2点に広げる一発に、ゴールのすぐ後ろにいたジェフサポーターが目の前で沸きに沸いた。

「ニアで相手の背後にポジショニングを取れたのが一番良かったと感じています。セットプレーでは相手のウイークについて話がありましたから、そういうところから得点を取れました」

 逆サイドまで振って目線を変えておいてからワンタッチで折り返す、というデザインが、見事にはまったゴールだった。これで2試合連続ゴールだ。

 前半は柏レイソルに圧倒的にゴールに迫られて、何度も何度もピンチを迎えた。しかし、0-0でしのいだ。もちろん後半に生まれた2つのゴールが勝利の直接的な要因だが、前半を無失点で抑えたことが後半のブーストになったのも確かだ。

「前半を0-0で折り返せたんだ、っていう自信はありました」

 石川はハーフタイムでロッカールームに漂う空気をそう表現した。押し込まれて苦しい、ではなく、それをしのいで後半に臨める確かな自信。「守備」がこの勝利の大きな礎だった。

 小林慶行監督は「ハーフタイムを挟んで守備を明確に、こういうときにはこういうチャレンジをしていこうと2トップのところで表現できた」と最前線の守備の貢献を称えた。ただ、石川には反省も多い。

「もうちょっと相手のセンターバックにプレッシャーをかけたかったんですけど、なかなかかけることができずに、相手ボールの時間が長くなって自陣に押し込まれる展開が増えてしまった。そこはもっと相手にプレッシャーかけて、相手の陣地で守備をしてから攻撃するシーンを増やせたらと思います」

 小林監督の指示通りに後半は守備を強く意識した。

「相手のセンターバックへのプレッシャーで、行くところと行くところの判断と、相手のボランチののケアという2つがありました」

 特に、柏のボランチ、中川敦瑛と小西雄大はときに最終ラインまで落ちていってフリーな状態を作ってボールを収め、そこから展開していく術に長けている。

「ボランチの選手の質が高いので、そこから配球されることはなくさないといけない。彼らがボールを持ったときにはプレッシャーに行こうと考えていたんですけど、すごく上手なので、なかなか…」

 88分に失点したものの、守備の集中力は最後まで途切れなかった。

「少ないチャンスをしっかり仕留める狙いがうまくはまったのかな」

 昨季のJ1で2位の千葉のライバルを相手に、相手のペースをはがしてこちらに持ってくる守備と、決勝点となる貴重な追加点で白星をもぎ取った。それこそが、もっと大きな自信になっただろう。