上写真=佐々木旭が最終ラインから運んでいくプレーが、川崎Fを活気づけた(写真◎J.LEAGUE)
■2026年3月1日 J1百年構想リーグ第4節(観衆:22,779人@U等々力)
川崎F 2-2(PK4-2) 水戸
得点:(川)エリソン、脇坂泰斗
(水)加藤千尋2
「ゆるさというか甘さはまだまだ」
「やっぱり楽しい!」
佐々木旭の第一声だ。開幕4試合目にしてようやく、ピッチに立つことができた。
「スタジアムで試合をするのは、改めてすごく幸せなことだと感じましたし、もっともっと、応援してくれてる人のために戦わなきゃいけないなって」
水戸ホーリーホックを迎えたこのゲームがケガからの復帰戦。しかし、前半の終わり、45分と45+4分に連続失点した。後半にエリソンと脇坂泰斗のゴールでなんとか追いつき、PK戦で勝ち点2を拾った格好だが、この日はチームでも個人でも、とにかく結果が必要だった。
前節はFC東京を相手にいいところなく、1-2で完敗している。佐々木はそれを見届けるしかなく、だからこそ自身の初戦で負けるようなことがあってはならなかった。チームにはびこった「ゆるさ」も払拭しなければならなかった。
「試合は90分を通してのことではありますけど、前半の最後の10分間はみんな足が止まっていましたし、ボールに寄せられなかった時間帯。そこで簡単に2失点してしまったら、やっぱり勝てる試合も勝てない。そこのゆるさというか甘さはまだまだあります」
失点のシーンがその象徴的なものだ、
「まだ映像を見ていないですけど、ボールホルダーのところの寄せが全然できていなかった。自分たちがもっとボランチとFWを押し出してあげないといけなかった。あれだけ押し込まれて自由に蹴らせてしまったら、僕たちはペナルティーエリアの中に入ってきたら足も出せないので、もっと前で防げるようにしないと。そこも含めてのゆるさは少し出てしまったのかなと思います」
これまでの3試合をピッチの外から見て、いまのチームに足りないと感じたのは「勇気」だという。だから自分が身をもって示した。
「もっと勇気を持ってやらないと、フロンターレらしさが出ないというか、どうしても長いボールばかりになってしまうと思っていました。そこが、自分がセンターバックにいる意味。しっかりと怖がらずに1枚はがして、次の選手に余裕を持たせてあげることは意識しました」
そうやって、水戸が実直に組んできた4-4-2のブロックを最終ラインから壊すプレーを繰り返した。
「水戸さんのそこの堅さは分かっていましたし、逆にどこが空くのかも分かっていました。あえて2トップを引き出して最終ラインでしっかりはがし、今日で言うと(山本)悠樹くんと大関(友翔)はボールコントロールに優れた選手たちなので、そこにしっかりと預けられるように、あるいは、FWを引き出してボランチが出てきたところでその後ろのヤスくん(脇坂泰斗)を使うとか、そこは考えながらやっていました」
16分には紺野和也の裏抜けを見逃さずにきれいなロングパスを届けるシーンもあって、長短交えた最終ラインからのビルドアップはやはり頼もしい。
川崎Fはまだまだ波に乗れないままだが、佐々木の復活でようやく逆襲のピースが揃った感がある。