上写真=姫野誠は物怖じせずに仕掛ける姿で魅了した(写真◎J.LEAGUE)
■2026年2月7日 J1第1節(観衆:16,338人@フクアリ)
千葉 0-2 浦和
得点:(浦)松尾佑介、肥田野蓮治
「意味がない」
「楽しかったですけど、悔しいです」
ハーフシーズンの特別大会だという理由から、公式記録上は「J1デビュー」ではなく「J1百年構想リーグデビュー」となるのだが、それでも17歳の姫野誠が「初めてのJ1」で先発出場を果たした上に、確かなインパクトを残した。
ただし、本人がまさに振り返った言葉の通りに、光も影もあった。
「自分でも通用するところはあると思うんで、それは続けながら、やっぱり決めないと意味がない」
通用したのはもちろん、自慢のドリブルだ。
2分にこの日のファーストシュートを放ったものの、12分までに2点を失う苦しいスタート。それでも、反撃の糸口はその小気味の良いドリブルが担った。相対することになった浦和の右サイドバック、関根貴大もドリブルで鳴らす名手だが、そのお株を奪うかのように縦へ縦へと切り裂いていった。
「意味がない」と自ら断罪したのは31分のシーンだ。
自陣右サイドでカルリーニョス・ジュニオが相手のブロックを巧みにすり抜けて前へ送ると、イサカ・ゼインがフリー。そこで姫野が逆サイドに走り込んでいった。ワンタッチでDFとGKの間を真っ二つに割る絶妙なセンタリングが滑り込んできて、姫野は右足でプッシュ、というところで足に当たり損ねて、ボールは左へと切れていった。
思わず叫びながら天を仰いだ。
「練習します。技術不足です」
その一瞬を振り返るのに、多くの言葉は必要なかった。
「初めてのJ1でスタメンで出ることができて、でも結果を残せなかったっていうのが現実なんで、それをしっかり受け止めて、結果を出せるように頑張りたいです」
昨季はJ1昇格プレーオフ準決勝でトップチームデビューを果たしていきなりゴールを決め、一躍時の人となった。年が変わり、17年ぶりのJ1の初陣にも先発で起用され、ここでも実力の一端を示すことができた。
「監督からもチームメートの皆さんからも思い切ってやれと言われているんです。背負うものは少ないですけど、自分はしっかりやるべきことをやるっていうのはところが大事だと思っているので、そこは続けたい」
思い切りの良い、雄弁なドリブルは、今季のJ1の大きな見どころの一つである。