イェンス・ヴィッシング新監督のもとでガンバ大阪は連日、厳しいトレーニングを行っている。山下諒也はその内容の変化に触れつつ、新シーズンに向けて大きな期待と決意を口にした。明治安田J1百年構想リーグの開幕に向けて、着々と準備を進めている。

上写真=17日のトレーニング後に取材に応じる山下諒也(写真◎佐藤景)

前への意識はより強くなっている

 イェンス・ヴィッシング新監督率いる新生ガンバのキャンプは、『ハード』だ。始動して1週間あまり。指揮官は標榜するスピードに乗った攻撃と強度の高いプレーを実現すべく、肉体的にも精神的にも厳しいトレーニングが行われている。

 昨季、34試合に出場し、7ゴールを刻んだ山下諒也はその中で、これまでとの大きな変化を実感しているという。

「監督が変わって新しいやり方なんで、結構ハードというか、前へという意識がより強くなっています。当然、走る量そのものやスプリントの量も違うし、例年とは全く違って、かなりきついですけど、徐々に全員が慣れてきて、良いトレーニングができているのは良いことだと思います。体のきつさはありますけど、早めの仕上がりも感じています」

 圧倒的な推進力を誇る韋駄天にとって、タフに戦えるフィジカルが大前提となる新指揮官のスタイルはどう映っているのか。

「より自分の良さが出るサッカーだとは思うし、その良さを監督も求めているので。90分間、それを続けられる体力をしっかりこのキャンプでつけたいと思っています」

 実際、練習試合後にすぐに他のメニューをこなすこともあるなど、これまで経験したことのないトレーニングが行われている。38歳とリーグ随一の若い指揮官の印象についても聞いた。

「特に(監督の若さについては)意識していませんけど、選手に対するリスペクトを感じますし、良いところは良いところで、すごく褒めてくれる監督なので。そこは自分たちも、こういうのが良いプレーなんだと感じられるし、選手全員が監督の声を聞き、こういうプレーを求められているとわかる。そこははっきり伝えてくれるので、すごくわかりやすいと思いますね。
 前への意識を持ったプレーはまず、『良い』ということなんですけど、特に切り替えの部分を強く求められていて、前からの守備の部分でもどれだけいけるかということもそうですし、ボールを獲ったあとにどれだけ前でプレーできるかも求められているので。もちろん、前を強く意識するプレーが多くなる中で、落ち着く場面も作らなきゃいけないですが、そういう判断を徐々に付けていければいいかなと。とにかく今は前の意識を持って練習していますね」

 そして山下の中には新スタイルを消化し、実践した先にしっかり見据えているものがある。

「もうとにかくチームを優勝させたいという気持ちだけですね、その過程で自分のプレーが大事になってくると思う。自分が結果を出していけばチームは優勝すると思うし、優勝するという目標の中で、自分がどういうプレーをするか、今年は責任を感じてシーズンに入っています。
 このクラブの発展以外に、僕の気持ちは向いていないので。このクラブで優勝する、タイトルを取る、歴史を作るっていう気持ちだけ。ガンバ大阪だけを愛していますし、他のことには興味ないくらい、このクラブで優勝したいです」

 強烈なクラブ愛とタイトルへの渇望。新指揮官が目指すスタイルの中で、山下は勝利に貢献し、歴史を作りたいと語った。

取材◎佐藤景