写真◎J.LEAGUE
11月9日の明治安田J1リーグ第36節で、FC町田ゼルビアが国立競技場にFC東京を迎えて戦った。ともに攻撃でノッキングを起こす一方で、守備は集中して0-0で推移していった。しかし、最後に安斎颯馬が決めきって、FC東京がこのカード初勝利を挙げた。
上写真＝安斎颯馬が87分に決めて、ゴール裏へ走る。「いろいろな思いがあった」（写真◎J.LEAGUE）
■2025年11月9日 J1第36節（観衆：46,838人@国立）
町田 0-1 FC東京
得点：（F）安斎颯馬
1週間後に天皇杯準決勝で再戦
ロングパスはつながらず、ショートパスは引っかかり、ボールが相手チームに渡ると、そちらのチームもまた同じことを繰り返す。もどかしい展開が続いて、前半は10分にFC町田ゼルビアのオ・セフンが左の角度のないところから狙って、FC東京のGKキム・スンギュのファインセーブに阻まれたチャンスぐらいしかスタジアムは沸かなかった。
後半も変わらずにお互いに効果的に攻められずに、ゴール前のシーンは少なかった。チャンスも、66分にCKの流れで左から中山雄太がクロス、中央で昌子源がヘッドで狙ったが右にそれたシーンが後半の最初だった。
攻撃がうまく機能しない試合では、守備側の我慢比べになって、小さなミスが命取りになる。78分に町田のバックパスが弱くなったところを狙っていた野澤零温が、ペナルティーエリアの外からそのままGKの頭上を越すシュートを放った。しかし、無情にも左ポストへ。
そんな我慢が最後の最後に実ったのは、87分だった。
FC東京が左から運び、一度は相手に引っかかるものの、もう一度拾って高宇洋から左の佐藤恵允へ。DFとGKの間を狙うピンポイントクロスが通って、逆から入ってきた安斎颯馬が右足で仕上げた。
これが決勝点となり、FC東京が勝利。このカードは3連敗中だったが、ようやく初勝利を手にした。
1週間後にまた同じ国立競技場で、天皇杯準決勝で激突する。このリーグ戦の結果がどんな影響を及ぼすことになるだろうか。