上写真=タフで難しい試合を2−0で勝ちきった柏。首位鹿島に勝ち点1差に詰め寄る結果となった(写真◎J.LEAGUE)
■2025年10月25日 J1第35節(観衆12,950人/@三協F柏)
柏 2−0 横浜FC
得点:(柏)山田雄士、仲間隼斗
柏が握り、横浜FCが耐える構図が続き…
最初にチャンスを手にしたのは敵地に乗り込んだ横浜FCの方だった。5分、福森のロングボールに柏のGK小島が前に出て処理を試みたが、横浜FCのFW櫻川と交錯。こぼれたところをすかさず、ルキアンが狙ったがシュートはGK不在のゴールの枠をとらえられなかった。
対する柏は立ち上がりこそ、タイトに守ってカウンターを仕掛ける横浜FCを攻めあぐねたが、時間の経過とともにボールを走らせ、幅と深さを使った攻めを展開していった。
前半終了間際に山ノ内が立て続けにビッグチャンスを迎え、シュートを放ったがいずれもネットを揺らせず。それでも柏は圧倒的にボールを握り、45分を終えた。
迎えた後半、柏は1トップを垣田から細谷に代え、左ウイングバックのジエゴを下げて仲間を投入。シャドーの小屋松が左WBにポジションを移動し、仲間は左シャドーに入って攻撃の活性化を狙った。
早速、50分、51分と、細谷が至近距離からシュートを放ったが、いずれもゴールにはつながらない。しかし、柏がペースを握り、試合を進める展開が続いていった。
ボールを動かしながら横浜FCを引き出し、裏返す策をとったり、左右に素早くボールを動かして、空いたサイドにボールを送り込んでサイド攻撃を狙ったり。だが、横浜FCも球際で体を張り、自軍ゴール前では激しい守りで得点は許さない。
ついにゴールが生まれたのは、72分だった。横浜FCの5ー4のブロックにボールを差し込めず、密集をなぞるようにパスを左右に展開していた中、途中交代の山田がブロック崩しのお手本をピッチで見せる。相手のタイミングを外すように、遠目の位置から右足を強振。低く鋭いミドルシュートを放ち、ボールをゴール左隅にねじ込んだ。
均衡を破った柏は、その勢いを駆ってすぐさま追加点も奪ってみせる。76分、速攻でボールを持ち上がると、山ノ内のシュートはGKにストップされたが、その流れから仲間が蹴り込み、横浜FCを突き放す2点目をスコアした。
81分に先制点を挙げた山田が負傷交代するアクシデントはあったものの、そのまま柏が押し切る形で勝利。他会場で同時刻に行われていた京都対鹿島が1−1に終わったため、柏は首位鹿島に勝ち点1差に詰め寄ることになった。残り3節で逆転優勝を目指す。
一方の横浜FCは勝ち点を積み上げることができず、17位・横浜FMが他会場で広島に勝利したため、勝ち点差5差となり、残留圏が遠のく結果となってしまった。
▼出場メンバー
・柏◎GK小島亨介、DF原田亘、古賀太陽、三丸拡(75分:杉岡大暉)、MF山之内佑成、戸嶋祥郎(57分:山田雄士→81分:原川力)、中川敦瑛、ジエゴ(46分:仲間隼斗)、小泉佳穂、小屋松知哉、FW垣田裕暉(46分:細谷真大)
・横浜FC◎GKヤクブ・スウォビィク、DF岩武克弥、伊藤槙人、福森晃斗(75分:新保海鈴)、山根永遠、ユーリ・ララ、山田康太(89分:小倉陽太)、細井響、FWルキアン(75分:鈴木武蔵)、ジョアン・パウロ(59分:ジョアン・パウロ)、櫻川ソロモン(46分:窪田稜)