明治安田J1リーグは第29節を迎え、いよいよ残り10試合。9月13日には横浜F・マリノスと川崎フロンターレが「神奈川ダービー」を戦った。序盤からアウェーチームが攻勢で、伊藤達哉が4試合連続ゴールを決めれば、後半にエリソンが3試合連続ゴール。最後に宮城天も決めて、1人少なくなった横浜FMを寄せつけなかった。
上写真=試合が動いたのは開始わずか4分、伊藤達哉が鋭く決めた(写真◎J.LEAGUE)
■2025年9月13日 J1第29節(観衆:41,221人@日産ス)
横浜FM 0-3 川崎F
得点:(川)伊藤達哉、エリソン、宮城天
開始早々に先制!
センターバックの左の角田涼太朗が持ち出して前へ。横浜F・マリノスが攻撃に入ろうとしたそのパスは、しかし味方に届かなかった。川崎フロンターレのファンウェルメスケルケン際がワンタッチで前に送ると、攻守がくるりと入れ替わった。
右深くで受けた伊藤達哉がそのまま突進し、角度のないところからシュート、と見せかけて切り返し、左足でフィニッシュ。ゴール左に飛び込んで、川崎Fが4分にあっけなく先制した。
このシーンのほかにも、横浜FMのパスが何度も雑になった。出し手と受け手の意図がずれたり、キックそのものの精度を欠いたり、効果的な攻撃につながらない。逆に川崎Fがお手本を見せるように、橘田健人、山本悠樹、脇坂泰斗のミッドフィールドで動かしてていねいに時間を作り、横浜FMの守備に穴を開けていく。
中でもビッグチャンスは17分。山本が右できれいなスルーパスを送り、脇坂が受けて横へ。左から入ってきたマルシーニョが狙った。これはGK朴一圭にストップされたものの、練度の差を見せつける形になった。
川崎Fにとってはここで2点目を奪うチャンスを逸したが、後半に入って勝利へさらに一歩前に出ることになる。
56分、横浜FMのCKの流れからボールを受けた喜田拓也がもたつくところに山本がチャージ、エリソンが拾ってそのまま突き進み、左足で強烈なシュート。GK朴一圭に阻まれたが、山本がこぼれ球に反応、ここで後ろから鈴木冬一に倒されてPKを獲得した。これをエリソンがゴール右に突き刺して、62分にリードを2点に広げた。
横浜FMはこのファウルによって鈴木が退場処分となってさらに苦しくなったが、GK朴一圭がハーフウェーライン付近にまで上がってビルドアップに参加して数的不利を補おうとするなど反撃に出た。しかし、最後までゴールは奪えない。
逆に川崎Fは90+8分に、宮城天が左からカットインしてニアを抜くシュートを決めて、ダメ押し。最後まで積極的に攻めて、今季初の3連勝を飾った。