上写真=激しく熱い戦いを制したのはFC東京。浦和を3−2で下した(写真◎J.LEAGUE)
■2025年7月19日(土) J1第24節(観衆35,687人/@味スタ)
FC東京 3ー2 浦和
得点:(F)遠藤渓太、マルセロ・ヒアン、仲川輝人
(浦)安居海渡、渡邊凌磨
代表帰りの長友が2アシスト
代表帰りの38歳が先制ゴールを導いた。
右サイドバックで先発した長友が敵陣深い位置に進入。縦に行くと見せかけて内側に向き直し、中をうかがって左足でゴール前へクロスを送った。
待っていたのは右サイドハーフの位置から内側に入っていた遠藤だ。浦和の左CBホイブラーテンの手前でヘディングすると、ボールはGK西川が伸ばした手の先、ゴール左下に吸い込まれた。
喜びを爆発させる遠藤。アシストした長友はベンチの仲間を歓喜の輪をつくった。FC東京が開始6分で先制点を手にした。
しかし、アウェーに乗り込んだ浦和もすぐに反撃に出る。15分、相手を押し込むと連続攻撃を展開。ボックスでボール奪取に成功した安居がミドルシュートを放ち、ゴール右下を射抜いた。
序盤から互いに攻め合う意識をピッチで表現し、一瞬で攻守が入れ替わる好ゲームが展開された。勝ち越しゴールはその5分後に生まれる。ハーフウェーラインを越え、左サイドでパスを受けたマテウス・サヴィオが右足アウトサイドでカーブをかけたボールを裏のスペースへ。走り込んだ渡邊がそのままボックス左に進入し、ニアサイドを抜くシュートを決めきった。
渡邊に抜け出される形になったFC東京のCBショルツはファウルをアピールしたが、VARチェックでもゴールは認められ、浦和がリードを奪った。
一方で前半終了間際に敵陣右サイドで渡邊からボールを奪取した橋本のクロスからマルセロ・ヒアンがヘッドを決めたが、VARの結果、橋本のファウルでノーゴール。FC東京は追いつくことができず、浦和の1−0で後半に折り返した。
後半も仕掛け合い、奪い合いが続く展開となり、試合はヒートアップしていった。FC東京は左は俵積田のドリブルでゴールに迫り、右は長友が幅を取って遠藤が頻繁に内側に入り、積極的にゴールをうかがった。
対する浦和は右の金子、左のM・サヴィオの仕掛けに加え、渡邊が幅広い動きでチャンスを生み出していく。両チームともにそのままスコアを決着させるのではなく、次の1点を目指した。
そして生まれたのは、相手を突き放す1点ではなく、相手に追いつく1点だった。ネットを揺すったのはFC東京だ。
67分、右サイドのパス交換から長友がグラウンダーのクロスを送ると、ダニーロ・ボアを背負いながらボールを収めたヒアンが反転シュート。左足から放たれたボールは石原に当たり、高く舞い上がったあとでゴールに吸い込まれた。
試合が残り5分を切り、引き分け濃厚と思われた88分だった。FC東京の左CKの場面。安斎が蹴ったボールはクリアされたが、ボックス外から野澤がボレー。相手に当たって舞い上がったボールを仲川が相手と競り合いながらプッシュ。土壇場でFC東京が逆転に成功した。
試合はそのまま3−2で決着。FC東京は先制し、一度は逆転を許しながら最後に試合をひっくり返す劇的な展開で勝ち点3をつかみ取った。