上写真=神田奏真が初ゴールを決めると、「先輩」たちがみんなで駆け寄ってくれた(写真◎J.LEAGUE)
■2025年6月25日 J1第15節(観衆:20,905人@U等々力)
川崎F 3-1 新潟
得点:(川)脇坂泰斗、神田奏真、大関友翔
(新)奥村 仁
左、頭、次は?
J1でのデビュー戦を先発で果たした19歳のFWが、いきなり初ゴールだ。1-0でリードしていた35分、左からの山本悠樹のFKをジェジエウがファーからヘッドで中央に戻すと、目の前にこぼれてきた。頭を突き出して押し込んで、神田奏真がJリーグのスコアシートにその名を刻んだ。
「自分の頭を越えた瞬間も、信じてもう1回動き直すことはずっと意識していて、そこにジェジ(ジェジエウ)がいい感じに落としてくれたので、もう押し込むだけでした」
味方に感謝するが、自分自身がセットプレーの場面で密集の中でポジションを確保していたからこそのゴールだった。
先発を告げられて「どんな形でも点を取ろうって思ってました」と気合は十分。最前線に入ると守備でも貢献し、ボールをしっかりと動かしてくる新潟に対してボールへのアプローチは鋭く、「相手もつなぐサッカーで難しい部分もあったんですけど、コミュニケーションを取りながらやろう」とトップ下の脇坂泰斗と並びながら制限をかけていった。
神田の追加点で試合の趨勢は決まり、90+1分には同じ2005年生まれの大関友翔も決めて3-0に。最後に1点を失ったのは余計だったが、「まず勝てたということが一番チームにとっていいこと」と、自分のゴールよりもチームの勝利を重んじる姿勢も口にした。
「一つの自信にもなりますけど、これで満足してたらダメなので、これからも点を取りたいなと思います」
初々しさを残した目の輝きは今後の活躍を予感させるが、振り返れば「プロ初ゴール」を決めたのも「プロデビュー」の試合だった。まさに「初男」。
2024年11月26日のAFCチャンピオンズリーグエリート、グループステージ第5節でブリーラム(タイ)とアウェーで戦った一戦だ。90+3分にプロ初出場を果たすと、その4分後、相手ボールを引っ掛けてそのまま突き進み、左に展開する間にファーに潜り込んで、センタリングが流れてきたところを蹴り込んでいる。
このときは左足で決めた。そして新潟からはヘッドで奪った。
次は右足で、再び勝利を呼び込むゴールを!