1月12日、鹿島アントラーズが茨城県鹿嶋市内で2025シーズン新体制発表会を行ない、鬼木達監督や新加入選手、そして他クラブから復帰した松村優太と下田栄祐が今シーズンの抱負を述べた。およそ1カ月後の2月15日にはアウェーのレモンガススタジアム平塚でJ1リーグ開幕戦・湘南ベルマーレ戦に臨む。

上写真=鹿島に帰ってきた2選手が新体制発表会に臨んだ(写真◎サッカーマガジン)

すべての経験を優勝につなげるために

 鹿島から他クラブへの期限付き移籍を経て、MF松村優太、MF下田栄祐、MF荒木遼太郎が再び深紅のユニフォームを身にまとう。1月12日に開催された2025シーズン新体制発表会では松村と下田がファン・サポーターの前に姿を現し、あらためて鹿島の一員として戦う決意を口にした。

 松村は昨季途中に東京Vへ期限付き移籍した。「ヴェルディでの半年間で、選手として当たり前の“走る、戦う”ことをすごく求められました。それは鹿島でもずっと求められていることなので、その重要性を再認識するきっかけにもなりました」と話す。また、東京Vの戦い方を体感したことにより、「(鹿島では)やってこなかったウイングバックやシャドーのポジションでのプレーを経験したことで、鹿島ではサイドやウイングになるでしょうが、そのポジションでの景色や見え方だったりも少し変わってくるのかなと思っているので、そういった経験を生かしていきたい」と、自身のプレーの幅が広がったことにも言及した。

 下田は2023シーズンに鹿島ユースからトップチームに昇格し、そのシーズンが始まるのと同時にJ2のいわきへ2年間の武者修行に出た。プロ1、2年目をフィジカル強化に重きを置くクラブで過ごし、「フィジカルのところだったり走る部分は専属のコーチがいて、少なからず成長できていると感じます。そういうところをストロングポイントにもしていきたい」と言葉に力をこめる。ただし、鹿島のトップチームでは、今季はまだ“1年目”。それだけに「しっかりと鹿島の練習で自分の課題を克服していきたい」と、J1のタイトル争いを繰り広げるチームの戦力となるためにさらなる成長を目指す。

 新体制発表会には体調不良のため欠席した荒木も含め、3選手とも2024年はそれぞれの場所で成長し、2025年に鹿島に戻ってきた。すべての経験を“J1優勝”につなげるために、再び鹿嶋の地で切磋琢磨する。