FC東京が1月11日、小平グラウンドで2025年の初練習に臨んだ。新体制になったシーズンのスタートで、ひときわ生き生きとしていたのが安斎颯馬だ。松木玖生から受け継ぐ形で背番号を7に変更した覚悟を、ピッチで表現するつもりだ。

上写真=安斎颯馬はさらなる飛躍のために競争を勝ち抜く意欲を示した(写真◎サッカーマガジン)

「頭を使いながら楽しむ」

 安斎颯馬は2024年、J1で31試合4得点と大きく飛躍した。でも、まだ物足りない。

「今年1年、個人としてもチームとしても、結果と数字にこだわっていきたい」

 その第一歩に、背番号の変更を決めた。38から7へ。

「本当に責任が生まれる番号ですし、覚悟を持ってこの番号を選択したので、去年以上のものを届けられたらなと思います」

 仲のいい松木玖生が昨年、移籍するまで背負ってきた番号だ。

「最初は正直、迷ってはいたんです。でも、玖生からも着けてほしいと言われたこともあって、もちろん自分でも考えた上でより一層、覚悟を持って臨みたいので、7番という選択をしました。玖生の思いと自分の思いが一致したので、7番を着けさせてくださいとクラブに言いました」

 松木の青赤魂も背負いつつ、自分色に染めていく意欲にあふれている。そのためにはもちろん、結果が必要だ。

「昨シーズンは本当にチームとして悔しい思いをしましたし、今年はタイトルを目指さなければいけないと思っています。そういった思いを強く持ってプレーしたい」

 そのために、新たなチーム作りが始まった。新たな指揮官の下、1月11日にトレーニングがスタート。松橋力蔵監督は安斎の目にどう映っただろう。

「すごくコミュニケーションを取ろうとしてる監督で、監督自身が本当に上を目指そうとする思いも伝わってきました。自分たち選手からもそういった思いを負けずにどんどんぶつけていけば、よりいいものが見えると思いました」

 初日だから強度は高くないものの、例えば「ボール2つでワンタッチ限定の4対1のロンド」というメニューの中には、リラックス要素が含まれながらも技術と判断が要求されていた。

「サッカーを楽しむという根本的なところを持ちつつ、しっかり頭を使うトレーニングもありました。頭を使いながらも根本的にサッカーを楽しむことは、今年1年間を通して続けていきたい。それは忘れずにやっていきます」

 サッカーの根本に戻ってピッチで駆け回る。「7 ANZAI」の勇躍を何度も見ることができそうだ。