明治安田J1リーグ第11節が3日行われ、日産スタジアムでは前節終了時点で7位の横浜F・マリノスと12位のジュビロ磐田が対戦。勝てばともに大きな順位アップも臨める一戦は、1−1のドローに終わった。

上写真=ホームの横浜FMが先制するも磐田が終盤に追いつき、引き分けに終わった(写真◎J.LEAGUE)

■2024年5月3日 J1第11節(観衆38,945人/@日産スタ)
横浜FM 1−1 磐田
得点:(横)アンデルソン・ロペス
   (磐)マテウス・ペイショット

つかみかけた勝利を逃した横浜FM

 横浜FMの右サイド、磐田は左サイド。前半は同サイドの攻防がポイントになっていた。

 ホームチームの右ウイング、ヤン・マテウスは後方からのボールを内側にカットインするように受けると、その流れのまま味方に一度預けてゴール前に入り込んでいく。リターンが通ればビッグチャンスというシーンが何度もあった。

 だが、磐田も、左サイドバック、松原后の粘り強い守備、最終ラインの連動した守りでヤン・マテウスの狙いを阻む。

 ボールは横浜FMが保持した。サイド攻撃も実践した。それでも磐田はゴールを許さず、素早い切り替えから攻撃に転じ、ゴールを狙っていった。

 0−0のまま迎えた後半も、しばらく均衡が保たれたが、59分、横浜FMが動く。喜田に代えて渡辺、エウベルに代えて宮市、植中に変えて天野を投入。3人を一気に交代させ、攻撃の活性化を図る。

 対する磐田も61分に平河に代えて古川、松本に代えて西久保をピッチに送り、サイドにフレッシュな選手を入れた。

 結果、スコアを動かしたのは横浜FMだった。ボールを左右に動かして磐田の守備陣形を広げると、ボックス右隅のすぐ外側でパスを受けたヤン・マテウスが左足でクロスを供給。ゴール正面で待ち構えていたアンデルソン・ロペスのヘディングシュートは一度はGK川島に反応されるも、こぼれ球を押し込んで先制に成功した(64分)。

 横浜FMは先制したあと、ボールを動かしながらも無理はせず、リスクを管理して試合を進めた。しかし、リードを守って終えることはできなかった。84分、磐田がワンプレーでスコアを振り出しに戻したのだ。

 右サイドでボールを持った上原がゴール前に狙いすましてクロスを送る。畠中とエドゥアルドの間にポジションを取ったM・ペイショットが打点の高いヘッドを叩き込み、磐田が同点に追いついた。

 5分と表示されたアディショナルタイムは互いにゴールに迫ったが、どちらのネットも揺れず。勝って上昇気流に乗るためにも重要な一戦だったが、結果は1−1のドローに終わった。

▼出場メンバー
・横浜FM◎GKポープ・ウィリアム、DF松原健、畠中槙之輔、エドゥアルド、永戸勝也、MF植中朝日(59分:天野純)、喜田拓也(59分:渡辺皓太)、ナム・テヒ、FWヤン・マテウス(74分:水沼宏太)、アンデルソン・ロペス、エウベル(59分:宮市亮)

・磐田◎GK川島永嗣、DF植村洋斗、森岡陸、リカルド・グラッサ、松原后、MF松本昌也(61分:西久保駿介)、鹿沼直生(80分:ブルーノ・ジョゼ)、上原力也(89分:藤原健介)、平川怜(61分:古川陽介)、FWジャーメイン良、マテウス・ペイショット