明治安田生命J1リーグ第2節で、FC東京とサンフレッチェ広島が味の素スタジアムで対戦した。後半にスコアが動き、広島が先制するも直後にFC東京が追いつき、試合は1−1のドローに終わった。

上写真=終盤は攻守が目まぐるしく入れ替わる「面白い」試合となったが、勝負はつかず結果はドローとなった(写真◎J.LEAGUE)

■2024年3月2日 J1リーグ第2節(観衆32,274人/@味の素)
 FC東京 1−1 広島
 得点:(F)荒木遼太郎
    (広)大橋祐紀

FC東京は今季初勝利ならず

 前半、互いにビッグチャンスは一つずつ。まずは広島。23分だった。

 押し込んだ状態でボールを持った左CBの佐々木翔が左ウイングバックの東俊希が展開。ワンタッチ後に左足クロスを供給すると、加藤陸次樹がジャンピングボレー。枠をしっかり捉えたが、FC東京の守護神・波多野豪にストップされる。流れの中からチャンスを生み出し、ゴールに迫ったものの、ネットは揺らせなかった。

 対するFC東京は38分。右サイドバックの長友佑都のクロスを、ボックス中央で松木玖生が触り、ディエゴ・オリヴェイラがボールを引き取ってゴールエリア右へと持ち出しシュート。ボールは広島のGK大迫敬介を越えてゴールへと転がったが、ライン上で塩谷司にクリアされた。

 前半はそのまま0−0で終了。後半に試合が動く。ネットを揺らしたのは開幕戦でもゴールを記録した2人だっだ。

 先制したのは広島だ。69分、右CKの場面でD・オリヴェリラが競り合いの中でハンド。開幕戦でピエロス・ソティリウにキッカーを譲った大橋祐紀が今回はキッカーを務め、中央に蹴り込んだ。

 FC東京にとっては不運とも言えるPKでの失点となったが、直後に遠藤渓太をジャジャ・シルバ、D・オリヴェイラを小泉慶に交代し、活性化を図る。とくにジャジャ・シルバの投入が吉と出た。果敢な仕掛けで広島の守備網を突破。相手を押し込み、チャンスにつなげた。

 71分、敵陣右サイドで相手のパスをカットした長友が仲川輝人とのワンツーで深い位置までボールを持ち込み、ニアサイドに入った荒木遼太郎にパス。荒木は反転しながら右足を振り抜き、シュートをゴールに突き刺した。

 その後、試合はオープンな展開となり、攻守が目まぐるしく入れ替わるカウンターの応酬となっていった。ともにVARが介入して取り消されたが、PKと思われるようなシーンも生まれるなど、ゴール前の攻防も増えていく。

 ただ、アディショナルタイム6分も含め、最後まで激しい内容となった試合に勝者と敗者を分けるゴールは生まれず。ホーム初戦で今季初勝利をつかみたかったFC東京と、連勝で波に乗りたかった広島の対戦は、1−1のドローで決着した。