AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のラウンド16・第1戦が13日、行われた。川崎フロンターレはアウェーで山東泰山(中国)と対戦。前半にエリソン、マルシーニョがネットを揺らした川崎Fは後半にも家長昭博が1点を加えて3得点。終盤は山東泰山の猛攻に苦しんだが、何とか2失点でしのぎ、初戦をモノにした。

上写真=先制PKを決めたエリソン。力強いプレーで攻撃をけん引した(写真◎Getty Images)

粘る山東泰山を家長のゴールで振り切る

 均衡が敗れたのは、28分だ。川崎Fの左CKの場面で相手MFのリー・ユェンイーがハンド。PKを獲得し、これを新加入のエリソンが決めた。

 敵地で欲しかった先制点を手にした川崎Fはその5分後にもネットを揺らす。ハーフウェーラインを越えてきた相手に対してジェジエウがプレッシャーをかけてボールをつつくと、こぼれ球を佐々木旭が素早く回収。そのまま持ち込み、右に開いた家長に展開。サポートした脇坂泰斗がパスを受け、狙いすましてボックス左にクロスを供給。左サイドから走り込んだマルシーニョがダイビングヘッドを決めて、2点のリードを選ばれた。

 前半をそのまま2−0で折り返した川崎Fだったが、67分に1点を返される。山東泰山が推進力を発揮し、攻勢に出ていた時間帯だった。ボックス外からフェルナンジーニョに左足シュートを決められ、1点差に詰め寄られた。

 その後も川崎Fは相手の圧力を受ける形になるが、79分、流れを断ち切るゴールをつかむ。GKチョン・ソンリョンのキックを敵陣で山田新がヘッドで競り勝ち、家長へ。裏に抜け出した家長は相手DFよりも早くボールを収め、冷静にGKと1対1を制してシュートを決め、3−1とした。

 このまま試合が決するかに思われたが、山東泰山も諦めない。86分だった。川崎Fは自陣に押し込まれる状態となり、左からクロスを許す。ゴール前の人数は足りていたが、ジャジソンにヘディングで叩きつけられて失点。1点差に詰め寄られた。

 その後、7分のアディショナルタイムも相手に押し込まれ、猛攻を受けることになったが、川崎Fは高い集中力と体を張った守りでしのぎ切る。文字通り全員で戦い、つかみ取った白星。20日にホーム・等々力陸上競技場で行われる第2戦へ向けて、そしてネクストステージへ進むために価値ある勝利となった。

決勝点を決めた家長(写真◎Getty Images)