明治安田生命J1リーグ第33節が24日に行われ、日産スタジアムでは横浜F・マリノスとアルビレックス新潟が対戦。首位を走るヴィッセル神戸を勝ち点2差で追う横浜FMは勝利を飾って最終節にしっかり望みをつなげたいところだったが、新潟を攻め切れずにスコアレスドローに終わった。この結果、明日25日に神戸が名古屋グランパスに勝利すれば、勝ち点は4差に広がり、最終節を待たずにJ1初優勝が決まることになった。

上写真=横浜FM対新潟は激しく攻め合う展開となったが、試合はスコアレスドローに終わった(写真◎J .LEAGUE)

■2023年11月24日 J1第33節(@日産スタ/観衆34,335人)
横浜FM 0−0 新潟

終盤、攻撃のギアを上げるもゴールは遠く…

 勝って最終節に優勝の望みをつなげたい横浜FMだったが、前半は新潟の素早く築き上げる守備ブロックとスピーディーなカウンター、サイド攻撃に手こずった。39分のFKからのチャンスも、前半終了間際の連続攻撃も新潟のGK小島の好手に遭って決めきれず。最初の45分は粘り強く守りつつ、機を見て一気に攻めいる新潟の狙いの方が、よりピッチで表現されていたと言っていい。

 後半開始早々の52分にも横浜FMは右サイドのヤン・マテウスからのクロスがDFにあたって流れてきたところをエウベルがフリーでヘディングしたが、小島に防がれ、得点できず。人とボールが動きながら何度もゴールを目指すが、新潟の守護神を破れない時間がさらに続いた。63分にはナム・テヒがボックス左から右足で逆サイドのネットを狙ったが、これまた小島に横っ飛びで弾かれた。

 64分、横浜FMは吉尾から上島、喜田から渡辺皓、ナム・テヒから西村と3枚替えを実施。試合を動かしにかかる。『ゴールを奪う』というメッセージがマスカット監督から発せられ、68分にはヤン・マテウスが抜け出しかけたが、新潟もしぶとく守ってシュートに持ち込ませなかった。

 69分には新潟も高木に代えて長倉、太田に代えて三戸と攻撃を活性化する2枚替えを敢行。終盤は互いにゴールを目指して激しく攻め合う展開になっていった。

 それでもネットを揺れず、83分に横浜FMがエウベルに代えて宮市、ヤン・マテウスに代えて水沼を同時投入。さらにギアを上げたが、新潟も86分に長倉が抜け出し、GKと1対1の場面を迎える。しかし、今度は横浜FMの守護神・一森が前防ぎ、ゴールは生まれず。

 いよいよ試合は後半アディショナタイムを迎え、横浜FMは重心を前に傾けたが、逆に新潟にカウンターを浴びる展開となり、攻めの形を作れない。結局試合はそのままスコアレスドローに終わった。

 引き分けで1ポイントしか積み上げられなかった横浜FMは、勝ち点64点となった。首位神戸の65点に1差に迫ったものの、神戸は明日25日にホームで行われる名古屋戦に勝てば、その差が4差となり、最終節(34節)を待たずに初優勝が決定。逆転連覇を目指していた横浜FMにとってはあまりにも痛すぎるドローになった。

▼出場メンバー
・横浜FM◎GK一森純、DF松原健、角田涼太朗、エドゥアルド、吉尾海夏(64分:上島拓巳)、MF山根陸、喜田拓也(64分:渡辺皓太)、ナム・テヒ(64分:西村拓真)、FWヤン・マテウス(83分:水沼宏太)、アンデルソン・ロペス、エウベル(83分:宮市亮)

・新潟◎GK小島亨介、DF藤原奏哉、トーマス・デン、渡邊泰基、新井直人、MF高宇洋、秋山裕紀、太田修介(69分:三戸舜介)、高木善朗(69分:長倉幹樹)、小見洋太、FW鈴木孝司(49分:谷口海斗)