名古屋グランパスは3日、サンフレッチェ広島からMF森島司が完全移籍で加入すると発表した。森島は広島で10番を背負い、主軸を担ってきたが、中学時代(ジュニアユース)に在籍した名古屋に移籍することを決断。名古屋にとってはマテウス・カストロ移籍後の新たな攻撃の柱を獲得したことになる。

上写真=名古屋に移籍することが決まった森島司(写真◎J .LEAGUE)

背番号は14番に決定

 シーズン中に10番を背負い、主軸を担う選手が他クラブに移籍するのは異例かもしれない。広島のナンバー10が、名古屋に完全移籍することになった。

「サンフレッチェ広島から加入しました森島司です。覚悟を持ってグランパスに移籍してきました。いち早くチームにフィットしてタイトル獲得に貢献できるように頑張ります。」

 広島のファン・サポーターから残留を求める声が数多く挙がっていたが、本人は覚悟を持って移籍を決断した。森島は三重県出身で、中学時代には名古屋U−15に在籍。名古屋育ちとも言えるが、このタイミングでの移籍が決まった。

 名古屋は先日、攻撃の柱で10番を背負っていたマテウス・カストロがサウジアラビアのアル・タアーウンに移籍したばかり。後釜としてJ1でのプレー経験が豊富で、広島の強度の高いサッカーの中心だった森島に白羽の矢を立てた。

「名古屋グランパスに移籍することになりました。この夏のタイミングになり、申し訳なく思っています。僕の人生の中で間違いなく一番難しい決断となりました。入団して7年半が経ち、その間にいろいろな経験をさせてもらいました。
試合に出られない苦しい時期もありましたが、ファン・サポーターやもちろん選手、スタッフの支えがあり、辛い時期を乗り越えることができました。
 また、残留争いの厳しい年や昨年にはルヴァンカップ初優勝など、皆さんと苦しみを乗り越え、喜びを分かち合えたことを誇りに思います。初めて練習参加したとき、本当にアットホームでレベルが高く、その日にすぐこのチームに入りたいと思わせてくれるチームでした。そして加入してからも思ったとおり本当に素晴らしい選手やスタッフ、ファン・サポーターの皆さんに囲まれてすごく幸せでした。初めて入ったチームがサンフレッチェ広島で本当に良かったと心の底から思っています。今までありがとうございました」

 公式HPを通して7年半を過ごした広島に感謝の思いを伝えた森島。チームの顔でもあった選手のシーズン中の移籍は大きな驚きを伴うものとなったが、強い思いは今後、ピッチで示していく。なお、名古屋での背番号は、広島でも2018年から19年までつけていた14番に決まった。

■森島 司(もりしま・つかさ)
・出身地:三重県
・生年月日:1997年4月25日(26歳)
・ポジション:MF
・身長/体重:175cm/67kg
・経歴:愛宕サッカー少年団→名古屋U-15→ヴィアティン北勢FC→四日市中央工業高→広島
・背番号:14