2023シーズンのJ1第5節が各地で開催された。日産スタジアムでは横浜FMと鹿島アントラーズが対戦。上位を目指すチーム同士の対戦は激しく熱いものとなったが、2ゴールをスコアしたホームの横浜FMが勝利。リーグ戦で3試合ぶりの勝利を挙げた。

上写真=横浜FMと鹿島の一戦は最初から最後まで激しい攻防が繰り広げられた(写真◎J.LEAGUE)

■2023年3月18日 J1第5節(@日産ス/観衆28,478人)
 横浜FM 2−1 鹿島
 得点:(横)松原健、オウンゴール
    (鹿)鈴木優磨

激しく熱い球際のバトル

 前半から激しい攻防が繰り広げられた。前半をスコアレスで終えて迎えた後半。ホームの横浜FMが地力を示す。

 56分、左サイドの圧縮されたスペースの中からエウベルが密集を縫うようにクロスを供給。誰もいないスペースに送られたボールに向かって猛然と走ってきたのは、右サイドバックの松原だった。

 タイミングよく攻め上がりから右足を一振り。鋭く低いシュートがゴール左下に突き刺さり、横浜FMが先制に成功した。ファインゴールで均衡を破ったホームチームはその後、ボールを握りつつ、さらにサイド攻撃を仕掛けていった。対する鹿島も1点を追ってボール奪取から前に出る姿勢を強めていく。

 互いに次の1点を目指す中、62分に思わぬ形でゴールが生まれた。ボックス右から喜田が送ったボールを自軍ゴール方向に戻りながら常本がクリア。しかし、ゴールラインに蹴り出したはずのボールはゴールの中へ。鹿島のオウンゴールとなり、横浜FMが追加点を手にした。

 追撃のムードが高まりつつあったところでのオウンゴールは痛かったはずだが、鹿島はチーム全体でその直後からさらに攻撃に仕掛けていった。積極的なアプローチとボール奪取、鋭い速攻で横浜FMに息つく暇を与えない。ゲームがますます加速していく中、追撃のゴールが生まれたのは68分のことだった。

 右サイドで松村が仕掛けてクロスを送ると、鈴木が横浜FMのDFよりも素早く反応して右足を合わせる。ついにゴールを破って1点差に迫った。

 攻守が目まぐるしく入れ替わる展開はその後も続いた。横浜FMは守ることなくゴールを目指し、鹿島は同点にすべく前に出る。強度もテンポも落ちない熱い攻防は6分間のアディショナルタイムまで繰り広げられた。だが、ネットは揺れるこなく試合はそのまま決着。横浜FMが2−1で激闘を制し、勝利をつかみ取った。

・横浜FMメンバー:GK一森純、DF松原健(71分:上島拓巳)、畠中槙之輔、角田涼太朗、永戸勝也、MF喜田拓也、渡辺皓太、水沼宏太(58分:井上健太)、西村拓真(85分:マルコス・ジュニオール)、エウベル(71分:ヤン・マテウス)、FWアンデルソン・ロペス

・鹿島メンバー:GK早川友基、DF常本佳吾(87分:染野唯月)、植田直通、昌子源、安西幸輝、MF土居聖真(58分:荒木遼太郎)、ディエゴ・ピトゥカ、樋口雄太(64分:中村亮太朗)、FW藤井智也(58:松村優太)、知念慶(64分:アルトゥール・カイキ)、鈴木優磨