再開した明治安田生命J1リーグで、10月29日に第33節の全9試合が行われた。首位の横浜F・マリノスは浦和レッズに大勝したものの、2位の川崎フロンターレも勝ったため、勝ち点2差のまま最終節で決着をつけることに。18位のジュビロ磐田はガンバ大阪に敗れて降格が決まった。

上写真=横浜FMは優勝は持ち越したものの、浦和に完勝(写真◎J.LEAGUE)

残留争いで変動大きく

 横浜F・マリノスは2週間のインターバルで立ち直った。残留争いの渦中にあったガンバ大阪、ジュビロ磐田に連敗して調子を落としていたが、首位はキープ。第33節で浦和レッズを迎えて、ホーム最終戦で4-1と大勝した。詳しくはマッチリポートに譲るが、前半から着実に得点を重ねて4点のリードを奪った。前回対戦は3点のリードを追いつかれていたが、同じ轍は踏まずに浦和の反撃を1点に抑えて大勝した。

 2位の川崎フロンターレもホーム最終戦となり、ヴィッセル神戸を迎えた。こちらも詳しくはマッチリポートで伝えているが、マルシーニョの先制ゴールのあとに、神戸の小林祐希にFKを鮮やかに直接決められて、同点とされる嫌な流れに。それでも最後まで落ち着いて戦って、家長昭博がPKを決めたのが84分のこと。終盤にきっちり突き放して勝利を手にした。

 この結果、横浜FMの優勝は決まらず、勝ち点2差のまま、最終節に決着は持ち越した。横浜FMはアウェーで神戸と、川崎FもアウェーでFC東京と対戦。横浜FMは引き分け以上で優勝が決まる優位な状況で、もし負けても川崎Fが引き分け以下なら3年ぶりに王座につく。川崎Fはこれで2位以上が確定し、最終節で横浜FMが負けて、自分たちが勝てば大逆転優勝だ。

 残留を巡る争いでは、17位のガンバ大阪と18位のジュビロ磐田が直接対決。試合中盤までは0-0のまま進む緊迫の展開だったが、66分に食野亮太郎が決めてG大阪が先制。73分にはパトリックが追加点を挙げて突き放し、交代選手のゴールで2-0で連勝を達成。敗れた磐田は1年でJ2への降格が決まってしまった。

 このほか、清水エスパルスが鹿島アントラーズに0-1で敗れて、自動降格圏の17位へ後退。京都サンガF.C.はセレッソ大阪に引き分けたものの、16位に。G大阪は15位に浮上したが、ここまでが自動降格の可能性を残しており、最終節で残留を争う。柏レイソルを2-1で下したアビスパ福岡、サガン鳥栖に3-0で快勝した湘南ベルマーレは、J1参入プレーオフ決定戦に出場する16位になる可能性はまだ残されている。

川崎Fは神戸を何とか振りきって、最終節に優勝の可能性を残した(写真◎J.LEAGUE)

清水は鹿島にわずか及ばず0-1で敗れて17位へ(写真◎J.LEAGUE)

J1第33節の結果

■10月29日
川崎F 2-1 神戸
得点:(川)マルシーニョ、家長昭博(神)小林祐希

横浜FM 4-1 浦和
得点:(横)エウベル2、アンデルソン・ロペス2(浦)キャスパー・ユンカー

湘南 3-0 鳥栖
得点:(湘)町野修斗2、山本脩斗

清水 0-1 鹿島
得点:(鹿)三竿健斗

名古屋 2-1 FC東京
得点:(名)酒井宣福、永井謙佑(F)木本恭生

京都 0-0 C大阪

G大阪 2-0 磐田
得点:(G)食野亮太郎、パトリック

広島 1-2 札幌
得点:(広)野津田岳人(札)興梠慎三、宮澤裕樹

福岡 2-1 柏
得点:(福)山岸祐也、フアンマ・デルガド(柏)戸嶋祥郎