9月25日、セレッソ大阪はJリーグYBCルヴァンカップ準決勝第2戦で浦和レッズのホーム、埼玉スタジアムに乗り込む。第1戦で先制ゴールを決めた上門知樹は初めてプレーするスタジアムで2試合連続ゴールを決めて、決勝進出を喜ぶつもりだ。

上写真=上門知樹は第1戦で驚きのミドルシュートをたたき込み、2試合連発を狙う(写真提供◎セレッソ大阪)

「攻撃では距離感を大事にしたい」

 セレッソ大阪の思いは、上門知樹のこの言葉ですべて表現されているだろう。

「間違いなく点を取らないと勝てない試合なので、逆にやることがはっきりしています。前からアグレッシブに行って、セレッソらしく点を取る。誰が出ても、どこからでも点を取れるので、自信を持ってやりたいと思います」

 9月21日のルヴァンカップ準決勝第1戦では、開始2分に自らの強烈なミドルシュートで先制しながら、53分に小泉佳穂に決められて1-1で終えている。決勝進出のためには勝利すれば決まりだが、アウェーゴールを奪われているから、引き分けの場合は0-0では敗退、1-1で延長戦に持ち込むことができ、2-2以上で勝ち抜きという条件になる。ゴールを奪いにいくが、奪われないようにするためのきめ細やかさも求められる。

「守備ではまずは失点しないことです。2トップがファーストディフェンスをかけないといけないと思います。そこから始まるので、しっかりスイッチを入れて取りきることができればベストですけど、ボールをつなぐのがうまい相手なので、取りにいくかいかないかのメリハリをつけていきたい」

 その守備も、攻めるためだ。小菊昭雄監督も相手の良さを消すよりも、自分たちの強みを出していくことを宣言している。その強い意志を受けて、上門も攻める。

「攻撃では距離感を大事にしたい。僕と(加藤)陸次樹の距離が遠かった試合があるので、修正しながら試合に入っていきたい」

 体の強い加藤と技巧派レフティーの上門のキャラクターがかみ合うのは、お互いが近くでプレーするとき。その絶妙な関係性を生かすためにも、初戦で決めたミドルシュートが効いてくる。

「自分にシュートを打たせないために強く当たりに来ると思うので、そこで裏返せるように背後を狙いながら、というのが効果的になると思います。いつもまずは背後を狙っているのでそこからになりますけど、打てるチャンスがあればどこからでも打ちたい。ワンチャンスをものにしたいと思います」

 前回は引き分けたから、ゴールの喜びも半減した。上門自身、初めてプレーする埼玉スタジアムでゴールを決めて決勝進出を果たし、今度こそ底抜けの笑顔を見せたい。