明治安田生命J1リーグ第30節は9月16日から18日に行われ、上位6チームがすべて引き分けに終わる結果となった。激しく優勝を争う首位の横浜FMと2位の川崎Fは勝ち点5差のまま、中断期間に入る。残留を争うヴィッセル神戸とガンバ大阪の直接対決は、大迫勇也の2ゴールで神戸に軍配。

上写真=横浜FMは引き分けて、一気に抜け出すことはできなかった(写真◎J.LEAGUE)

神戸が大迫勇也の2ゴールでG大阪に逆転!

 連戦の最後は、いつも苦しい。首位の横浜F・マリノス、2位の川崎フロンターレともにドローに終わり、両者の勝ち点差は「5」のまま、残り5試合に向かっていく。

 先に9月17日に戦ったのは、川崎F。3連戦の最後となる柏レイソルとのアウェーゲームに中2日で臨んだ。38分に小林悠に12試合ぶりのゴールが飛び出して先制するものの、次の1点が奪えない。後半から柏のパワーをまともに受けてしまって、63分にはドウグラスにゴール前でこぼれ球を蹴り込まれて、ついに同点にされると、勝ち越し点を狙って川崎Fはさらに攻撃にパワーを注ぐが、実らなかった。水曜日の名古屋グランパス戦に続き追いつかれてのドローで、横浜FMを追撃するチャンスを逃した。

 横浜FMはこの結果を受けて翌18日に、北海道コンサドーレ札幌をホームに迎えた。台風14号の影響でときおり豪雨がたたきつけたと思ったら、後半には日も出る難しいコンディション。こちらは中3日での試合で、5連戦のラストとあって、攻め込みながらも最後にキレを失った。ともに攻め合う好ゲームではあったものの、0-0の引き分けに終わっている。勝っていれば川崎Fと7ポイントまで差を広げられたが、それでも残り5試合で勝ち点差5と依然、優勝への最短距離にいることは変わらない。

 残留争いでもホットなゲームがあって、自動降格ラインを挟んで向かい合う17位のヴィッセル神戸が16位のガンバ大阪を迎える直接対決だ。0-0で折り返した後半、55分に黒川圭介のランで左サイドを崩して最後はレアンドロ・ペレイラがワンタッチゴール、G大阪が先制した。ところが、ペナルティーエリア内の接触プレーでVARによって神戸にPKが与えられ、後半から入っていた大迫勇也が確実に決めて83分に同点に追いついた。すると、90+3分、またも大迫が武藤嘉紀の横パスをワントラップからノーステップで素早く蹴り込んで、ついに逆転してみせた。エースの2ゴールで勝ち点3を加えた神戸が、13位にまでジャンプアップした。

 J1はインターナショナルマッチウィークのため、これで中断。10月1日の第31節で再開し、11月5日の最終節までラストスパートだ。

上位陣で勝利したのはFC東京。国立競技場に5万人以上が集まった(写真◎J.LEAGUE)

神戸とG大阪の残留争い直接対決で、神戸の大迫勇也(10)が逆転ゴールを挙げたのがこの瞬間(写真◎J.LEAGUE)

J1第30節の結果

■9月16日
鳥栖 1-1 鹿島
得点:(鳥)宮代大聖(鹿)アルトゥール・カイキ

■9月17日
磐田 2-2 C大阪
得点:(磐)金子翔太、オウンゴール(C)アダム・タガート、進藤亮佑

柏 1-1 川崎F
得点:(柏)ドウグラス(川)小林悠

湘南 0-0 浦和

名古屋 0-0 広島

福岡 3-2 清水
得点:(福)中村駿、山岸祐也2(清)山原怜音、チアゴ・サンタナ

■9月18日
横浜FM 0-0 札幌

FC東京 2-0 京都
得点:(F)レアンドロ、アダイウトン

神戸 2-1 G大阪
得点:(神)大迫勇也2(G)レアンドロ・ペレイラ